バンク・オブ・アメリカのサビタ・スブラマニアンは22日の顧客宛てメモの中で、金利上昇の脅威や、期待外れの四半期報告により、テクノロジー株が「成長の煉獄」に追いやられていると述べ、S&P500が年初から10%下げたのに対して、ナスダックは15%低下したと指摘した。
このような急落にもかかわらず、アナリストらは多くの銘柄がまだ「デッドマネー」である可能性があると警告し、かつてのドットコムバブルの崩壊で2000年から2002年にかけてナスダックが75%も下落した後、このセクターが回復して主導権を取り戻すまでに約10年がかかったことを指摘した。
その結果、アナリストはフリーキャッシュフローが「健全」なテクノロジー関連銘柄を支持している。半導体関連のエヌビディア、アプライド・マテリアルズ、マイクロン・テクノロジ、クアルコムなどは、11月以降30%も下落したが、予想を上回る電子機器の需要がすでに好調なこの業界の利幅を今後数年に渡り押し上げると予測されることから、アナリストは推奨銘柄の筆頭に挙げている。
他にも、マイクロソフトやアップルなどは、フェイスブックやネットフリックスなどとは異なり、第4四半期の業績が予想を大きく上回ったことから、この基準に合致しているという。
一方で、今年に入り33%以上も下落したテスラは、利益率が急上昇しているにもかかわらず、買い推奨をするにはまだ株価が高すぎるとされた。ハイテクセクターに投資する人は、銘柄を絞り込むことが重要だと、バンク・オブ・アメリカは述べている。
下落した株を急いで売るべか?
2020年初頭のパンデミックによる暴落の後、テクノロジー銘柄は株式市場を牽引し、ナスダックは昨年11月までに130%も上昇した。しかし、今年の株式市場は過去最悪レベルのスタートを切り、ナスダックは、11月につけた史上最高値から約17%下落している。これに対し、S&P500は8%の下落にとどまっている。
しかし、誰もがハイテク株のバブル化を確信しているわけではない。ハイテク株への強気の投資で知られるアークインベストのキャシー・ウッドは、その姿勢を崩していない。ウッドの主力ファンドは大幅に下落しているが、彼女は自身のテック関連銘柄のポートフォリオが「潜在的な能力に比べて、はるかに過小評価されている」と述べ、テクノロジー関連銘柄から投資家を遠ざけてきた急激なインフレが、最終的に終わると主張した。
ウッドは、「5年は待ってほしい」とした上で、「最大の懸念は、投資家が下落相場の中で株式を現金化し、一時的な損失を永久のものに変えてしまうことだ」と述べた。