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2022.02.23 07:30

ピーター・ティールらが支援するフィリピンの決済企業PayMongoの躍進

(c)PayMongo

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マニラを拠点とするフィンテック企業「PayMongo」が、シリーズBラウンドで3100万ドル(約36億円)を調達したとアナウンスした。

創業3年目の同社は、ペイパルの共同創業者であるピーター・ティールや、決済サービス大手のストライプ(Stripe)、シリコンバレーの有名アクセラレーターのYコンビネータなどの支援を受けており、調達総額は4500万ドルに達した。

PayMongoの共同創業者でCEOのフランシス・プラザは声明で、今回の調達資金を加盟店のサクセスにつながるツールの拡充に投資すると宣言した。彼は、2020年のフォーブスの「30アンダー30アジア」に選出されていた。

今回のシリーズBに参加した投資家には、ティンダーの共同創業者のジャスティン・マティーンが運営するJAMファンドや、フィリピンのベンチャーキャピタルICCP SBI Venture Partners、フィリピン最大級のコングロマリットJGサミットの関連会社のKaya Foundersなどが含まれている。

また、既存の投資家のGlobal Founders CapitalとSOMA Capital(いずれもサンフランシスコ拠点)もこのラウンドに参加した。

今回の調達は、PayMongoがシリーズAで1200万ドルを調達してから1年も経たないうちに行われた。同社は2019年のシードラウンドで270万ドルを調達していた。

PayMongoは、企業がクレジットカードや電子ウォレットなど、さまざまなデジタル決済手段を受け入れるための統合ツールを提供しており、創業者のプラザは、「フィリピンのストライプ」と呼んでいる。

PayMongoの加盟店数は、2020年のシリーズA以降に3倍に伸び、月間のトランザクション額は4倍に増加したという。フィリピンでは、ビジネスの99%を中小企業や零細企業が占めているが、これらの企業は伝統的に十分な決済サービスを受けられておらず、同社はその状況を改善し、デジタル経済への参入を助けようとしている。

「起業家がオンラインビジネスを成功させる上で、決済は非常に重要だ。私たちの目標は、フィリピンをはじめとする広い東南アジア地域で、さまざまな金融ニーズをすべて満たすワンストップショップを作ることだ」とプラザは述べている。

グーグルやテマセク、ベイン・アンド・カンパニーがまとめた報告書で、フィリピンは2021年に東南アジアで最も急速に成長したデジタル市場とされた。デジタルサービスの導入が急増していることから、同国のインターネット経済は2021年の170億ドルから2025年には400億ドルに成長すると予想されている。

編集=上田裕資

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