ネクスト・ジェン・フーズはアンドレ・メネゼスとティモ・レッカーが2020年に創業。水や大豆、ひまわり油などを原材料とする代替鶏肉「ティンドル(TiNDLE)」を開発し、アジアで急成長を遂げてきた。ティンドルはほかの代替肉と同様に調理しやすく、さまざまな料理に手軽に使えるように作られている。
米国ではまず、ティンドルをニューヨークの「ザ・グレイ・ドッグ」や「オーチャード・グローサー」、ロサンゼルスの「ジャスト・ワット・アイ・ニーディッド」といった一部のレストランで提供する。その後、提供先を段階的に全米に広げていく計画だ。
最高経営責任者(CEO)を務めるメネゼスによると、ティンドルは今月15日から米二次卸大手のDOTフーズとオンライン卸売業者のフードサービスダイレクトで注文できるようになった。これらの業者と組むことで、ティンドルは全米50州すべてで流通するようになる見込みという。
ネクスト・ジェン・フーズはこれに先だち、シリーズAラウンドで1億ドルを調達していた。調査会社のピッチブックによると、世界の植物由来肉企業による1度の資金調達額としては過去最大。ネクスト・ジェン・フーズによる累計の資金調達額は1億3000万ドル(約150億円)超になった。
今回のラウンドにはシンガポールの政府系ファンド、テマセク・ホールディングスのアジア・サステナブル・フーズ・プラットフォーム、GGVキャピタル、K3ベンチャーズといった既存投資家のほか、新たにEDBIやアルファJWCベンチャーズ、MLPベンチャーズが参加した。
K3ベンチャーズのマネジングパートナー、メン・ションコクはネクスト・ジェン・フーズについて「前例のないスピードで成長する能力、野心や計画を世界中で実現していく能力があることを示してきた。今後、米国の鶏肉市場でシェアを奪い、大きな影響を及ぼしていくうえでも良い位置にあると確信している」とコメントしている。