イリノイ、マサチューセッツ、ロードアイランド、コネティカット、ニュージャージー、カリフォルニア、オレゴン、デラウェアといった州はすでにマスクの着用義務を緩めている。オミクロン株の感染拡大が落ち着くなか、各州がパンデミックへの対処法を変更していることを示す動きと言えるだろう。13日に行われたプロフットボールNFLの王者決定戦「スーパーボウル」でも、マスクを着けていない著名人や政治家、選手らの姿が何人もみられた。
こうした状況は、企業が従業員をオフィスに呼び戻すことにゴーサインが出されたかたちにもなっている。マイクロソフトのクリス・カポセラ上級副社長兼最高マーケティング責任者(CMO)は14日、従業員向けのブログ投稿で、オフィス勤務と在宅勤務を組み合わせた「ハイブリッドワーク」を用意して、従業員のオフィス出勤を今月28日に再開すると明らかにした。30日間の移行期間を設け、従業員はそれぞれ「上司と合意した」働き方ができるとしている。
マイクロソフトは健康データや地元政府の指針、ワクチンの接種率などを総合的に勘案した結果、オフィス勤務を再開する頃合いと判断したという。カポセラは、ワシントン州在住の従業員の大半が暮らすキング郡ではワクチンを2回接種済みの人の割合が今月8日時点で対象者の83.8%、少なくとも1回摂取した人は91.6%に達していることにも言及している。
過去2年、米国では企業がオフィス勤務再開を発表しては新たな感染拡大により延期を余儀なくされる、という事態が繰り返されてきた。今回は様子が違うようだ。新型コロナの全般的な流行状況が収まってきており、国民は新しい生活様式を求めるようになっている。