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2022.02.17

「メタバース銘柄」と期待のRoblox株が急落、ピーク時の半値以下に

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ゲームプラットフォーム「ロブロックス(Roblox)」の株価は、第4四半期の決算発表を受けて、2月16日の午前中に25%も急落した。メタバース銘柄として期待され、昨年末には130ドル台に急騰した同社の株価は現在50ドル台に落ち込んでいる。

ロブロックスが15日夜に開示した第4四半期の損失は1億4300万ドル(約165億円)と、前年同期の5900万ドルの3倍近くに膨らんだ。売上高は前年同期比83%増の5億6880万ドルを記録したが、アナリスト予想の6億400万ドルを下回った。

これを受けて、ロブロックスの株価は16日正午頃に55ドル付近に下落し、1月に記録した最安値の53.63ドルに近づいた。

モルガン・スタンレーのアナリストのブライアン・ノワクは、16日朝の顧客向け資料で、今回のロブロックスの「残念な」四半期の結果は、コロナ禍で急成長を遂げた企業が、消費者の行動が変化する中で直面する困難を物語っていると述べた。

ベンチマークのマイク・ヒッキーは、ロブロックスのDAU(デイリー・アクティブ・ユーザー数)が前年同期比32%増の5470万人と過去最高を記録したものの、最大の市場である北米では前四半期から減少したことを指摘した。

ロブロックスは、株主向けレターの中で、新型コロナウイルス関連の規制の緩和が進み、多くの人が職場や学校に復帰している米国と英国では、特に「厳しい成長の減速」に直面していると述べた。

16日の株価の急落で、ロブロックスは100億ドル以上の時価総額を喪失した。同社の株価は、11月の史上最高値の約134ドルから60%以上も下落している。

フォーブスは2004年にロブロックスを共同創業したCEOのデイビット・バシュッキ(David Baszucki)の現在の保有資産を37億ドルと試算している。16日の株価の急落で、彼の資産は10億ドル以上減少した。

カリフォルニア州サンマテオに本社を置くロブロックスは、エアビーアンドビーやドアダッシュらに続いて、2021年3月に株式を公開し、株価は5月から6月にかけて50%以上も急騰していた。

ロブロックスは、ユーザーが独自のオンラインゲームを設計・構築できるプラットフォームで、米国では9歳から12歳までの子供の約3分の2が利用しているとされている。

16日に株価を急落させたテクノロジー企業は、ロブロックスだけではない。パンデミックの間に株価を4倍に伸ばしたEコマースプラットフォーム「Shopify」の株価も、下半期の売上の伸びが減速するとのガイダンスを受けて、18%以上急落した。

編集=上田 裕資

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