コロナ収束後に訪れたい国「1位は日本」。選ばれたその理由

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日本政策投資銀行(以下、「DBJ」)は、日本交通公社(JTBF)と共同で「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第2回 新型コロナ影響度 特別調査)」を実施した(2020年12月1日〜12日)。いまだ出口の見えない昨今ではあるが、コロナ禍収束後の世界に思いをはせつつ、以下紹介してみたい。


アジア、欧米豪ともに1位は日本


中国、台湾、韓国、米国、英国、オーストラリアなど12地域計6139人に「次に海外旅行したい国・地域」について聞いたところ、アジア、欧米豪ともに日本がトップという結果だった。第1回調査(2020年6月実施)に引き続きアジアではトップを維持し(第1回56%→第2回67%)、欧米豪では順位・割合ともに上昇した(第1回2位24%→第2回1位36%)。

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出典:日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第2回 新型コロナ影響度特別調査)

どの地域からも高く評価された「日本を選んだ理由」


海外旅行の行き先として日本を訪問したい理由を居住エリア毎にみると、「食事の美味しさ」「清潔さ」「治安の良さ」はどの地域からも高く評価されていることがわかる。

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出典:日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第2回 新型コロナ影響度特別調査)

訪日にかける予算増加の期待も


さらに、訪日旅行にかける予算は、海外旅行全般と比較して増加の傾向にあり、特にアジアでは食事にかかる予算が、欧米豪では宿泊施設にかかる予算への増加が期待できる。

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出典:日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第2回 新型コロナ影響度特別調査)

「オンラインツアー」は訪日意向の喚起への効果アリ?


新型コロナの影響により現地の往訪が困難な状況が続く中、外国人が自国で実施した「日本に関する活動」と「実施したことによる訪日意向の高まり」について調査した項目では、「食体験」「コンテンツ体験」「食品購入」などが多く実施されていることがわかる。しかし、これらの訪日意向の喚起に対する効果は相対的に低い。

一方、「オンラインツアーへの参加」「日本文化の体験」などは、実施率は低いものの現地での訪日意向の喚起への効果は高いことが確認できる。

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出典:日本政策投資銀行・(公財)日本交通公社「DBJ・JTBF アジア・欧米豪 訪日外国人旅行者の意向調査(第2回 新型コロナ影響度特別調査)

今回の調査結果を受けて、DBJ・JTBFは次のようにコメントする。

「来るべき海外旅行再開に備え、多様な関係者が連携し、各国の高い訪日意向を維持・促進する活動の強化、観光地としての競争力を図ることの重要性が浮き彫りとなった」

・調査方法:インターネットによる調査
・実施期間:2020年12月1日〜12日
・実施地域:韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランスの12地域
・調査対象者:20〜59歳の男女、かつ海外旅行経験者
・有効回答者数:計6139人

編集=石井節子、長谷川寧々

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