キャリア・教育

2022.02.16 20:00

心をむしばむ上司 縁を切るにはどうすれば?

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Sigrid Gombert / Getty Images

「人が仕事を辞める原因は、仕事ではなく上司だ」という言葉は誰しも聞いたことがあるはずだ。

仕事を辞める空想にふけっても、心をむしばむ上司と縁を切ることは現実的にそれほど楽ではない場合もある。「今日はそれほど悪くなかった」と思って退勤するときもあれば、即座に求人に応募しているような日もあるはずだ。

それでも、今の会社を辞めて有害な上司と効果的かつ社会人らしくきちんとおさらばしたい場合、最悪な一日を送った後に慌てて求人に応募するのではなく戦略が必要だ。ここでは、今年こそ有害な上司の下を去るためのコツをいくつか紹介する。

1. 目的地を決める


私はキャリアコーチとして常に「何かから逃げるのではなく何かに向かって走るべきだ」と顧客に対し述べている。なるべく早く有害な上司から逃げることのみに焦点を当てると、またすぐに逃げ出したくなる状況に飛び込んでしまう可能性が高い。そのため、転職先の検討を始める前にキャリアの次のステップとして何が適切かを見定める必要がある。

転職を決めた今、次の仕事には他に何を求めるだろう? あなたが転職先で生き生きと仕事できるようにするためには、次の会社やチーム、上司にどのような特徴が必要だろうか? あなたとキャリアに合った次のステップを決めることで、有害な上司の下を去るだけでなく、より良い充実した仕事を得られる可能性が高まるだろう。

2. 締め切りを設ける


従業員が有害な勤務環境から抜け出せなくなる理由の一つに、状況が改善するだろうと信じていることがある。改善するケースもあるが、多くの場合は良い日と悪い日に振り回される感情のジェットコースターから抜け出せなくなる。そうして気づくと1年が過ぎ、何も変わっていない。

退職について想像すれば悪い一日を乗り越えられるかもしれない。しかし辞める期限を設定しておけば、それでもなお目標に対する責任を持てる。自分に合った実現可能な時間枠を設定し、それを守ること。その後は現実の仕事と同じくらい真剣に求職活動に取り組むこと。

3. ストーリーを選ぶ


自分の仕事や価値に疑問を持たせる上司がいる有害な環境から不幸な従業員が抜け出せないもう一つの理由は、現在の仕事以上によいものは現れないと思ってしまうことにある。「これより良い仕事は他にない」や「退職すれば減給を受け入れなければならず、その余裕はない」などと自分に言い聞かせるかもしれない。そのため有害な職場環境が嫌で転職を希望したとしても、全力で転職活動に取り組まないのだ。
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翻訳・編集=出田静

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