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2022.02.11

カリフォルニア州、テスラを「人種差別とハラスメント」で提訴へ

Getty Images

テスラは2月9日、カリフォルニア州公正雇用住宅局(DFEH)が、同社を提訴する見通しだと発表した。DFEHは、テスラが2015年から2019年にかけて、社内で「組織的な人種差別とハラスメント」を発生させたと主張しているという。

テスラの声明によると、虐待を受けたと主張する人々は、ほぼ50回にわたって同局にテスラの調査を依頼していたが、州は問題のある行為を発見することなく3年間の調査を終了していたという。

テスラはカリフォルニア州に対し、予想される訴訟のための具体的な主張やその根拠を開示するよう要求したが、州はこれを拒否したという。カリフォルニア州の担当部署は、フォーブスのコメント要請に応じていない。

テスラは7日の規制当局への提出書類の中で、州の当局から先月、人種差別とハラスメントの疑惑に関する調査の後に通知を受け取ったと述べ、訴訟の見通しを明らかにした。同社は、裁判所に訴訟の一時停止を求め、事実関係を確認するための手続き進めると述べている。

ブルームバーグによると、テスラはフルタイムの社員らに対し、職場での紛争を非公開の調停プロセスで処理することに同意する契約書へのサインを求めているという。

テスラはこれまで、同社の経営陣が性別や性的指向、人種に基づく差別を放置しているという告発に起因する数多くの訴訟に直面してきた。

今月初めには、カリフォルニア州の工場に契約社員として勤務していた黒人の同性愛者の女性が、人種差別や同性愛を理由とする中傷や、同僚からの身体的な攻撃に対し、会社が適切な対処を行わなかったとして、テスラを訴えていた。

また昨年は、2人の女性従業員が、テスラのフリーモント工場での女性労働者に対する「敵対的労働環境」を告発し、それぞれ別の訴訟を起こしていた。10月に、テスラはフリーモント工場での人種差別をめぐり、黒人の契約社員に1億3690万ドル(約158億円)を支払うよう命じられていた。テスラはこの判決を不服とし、7日に提出した書類の中で、再審理を要求したと述べている。

編集=上田裕資

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