ビジネス

2022.02.10

マクドナルドが「メタバース向け商標」を出願、ナイキらに続き

Getty Images

マクドナルドが仮想空間のグッズやサービス、さらには仮想空間で運営するレストランやカフェの商標を出願したことが明るみに出た。同社は、フェイスブックの親会社であるメタ(Meta)が先頭に立つ「メタバース」の実現に向けたトレンドに飛び乗る大手企業の群れに加わった。

企業の商標の出願状況を追跡する弁護士のジョシュ・ガーベン(Josh Gerben)は2月9日のツイッターで、マクドナルドが10件の商標を出願したことを指摘した。

マクドナルドは、「バーチャルアイテムを含むグッズを販売する仮想空間のレストラン」や「バーチャルなMcCafeで開催されるコンサート」などのエンタメ関連のサービスの商標登録を目指している。



米国では大手ベーカリーチェーンの「パネラブレッド」がすでに、仮想空間でNFTを組み合わせたメニューなどを提供する「パネラバース」の商標登録を申請していた。さらに、ナイキやウォルマート、スケッチャーズなどの大手企業も、過去3カ月ほどの間に同様の申請を行っている。

「これだけ多くの大手企業が商標を出願をするということは、この革命が実際にやって来ることを示している。今後1年ほどの間で、あらゆるブランドが同様の動きに出るはずだ」と、ガーベンはフォーブスの取材に述べた。

彼は、米国でかつて一世を風靡した後に倒産に追い込まれたレンタルビデオチェーン店「ブロックバスター」を例に挙げ、「普及が近づく新たなテクノロジーを全く無視するような企業は居ないはずだ」と述べている。

ガーベンは、米国特許商標庁の審査には8〜9カ月を要する場合が多いが、マクドナルドは問題なく商標を取得できるはずだと指摘した。

これらの商標を活用できる仮想空間は、メタバースだけではないが、メタは他の大手テクノロジー企業に先駆けてそれを実現しようとしている。

メタは、先日の第4四半期の決算報告で、メタバースにアクセスするためのVRヘッドセットとして広く普及しているOculusなどのハードウェアを含む「リアリティ・ラボ」の収益が8億ドル(約924億円)以上にのぼると述べていた。

編集=上田裕資

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