眼福!スーパーハイジュエリーの世界

Forbes Jewelry

コロナ禍においてもハイジュエリー市場は引き続き活況。なかでも希少な宝石への需要が、これまでになくヒートアップ。

世界の富裕層たちが狙いを定める超級の逸品をご紹介しよう。

HARRY WINSTON


オーラを放って圧倒する地球が育んだ奇跡のピンク

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ダイヤモンドのなかでも色が美しい石には「ファンシー」の名が冠され、さらに色が濃く鮮やかな石は「ファンシービビッド」と称される。もちろん人工的な着色ではない。数十億年の昔、地球の誕生とほぼ同時期に地中の奥底で結晶したダイヤモンドが、何らかの要因で色づいたものだ。

きれいな色みを帯びたダイヤモンドは1万個に1個のみ。しかもそれがピンクである確立は、すべてのダイヤモンドの2%以下だとされる。だからこの18.96カラットもの大きさのファンシービビッドピンクダイヤモンド「ウィンストン・ピンク・レガシー」は、ウルトラレアな存在なのだ。それをニューヨークのジュエラー、ハリー・ウィンストンはシンプルなリングに仕立て、両脇にシールドカットのダイヤモンドを添えた。

このまれな石は、かつてダイヤモンド採掘大手のデビアスを経営していたオッペンハイマー家が秘蔵していたという。レガシーを秘めたダイヤモンドが引き寄せられる、スペシャルなジュエラー。それがハリー・ウィンストンなのである。

「ウィンストン・ピンク・レガシー」リング。PT、RG、ダイヤモンド(ファンシービビッドピンク、レクタンギュラーカット、18.96カラット)、ダイヤモンド(シールドカット、計3.55カラット)。価格は問い合わせを。ハリー・ウィンストン クライアントインフォメーション 0120-346-376

GRAFF


これこそが最高級! 黄金の輝きのレアストーン

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強烈な光を放ちながら昇ってくる太陽。それが本当のイエローダイヤモンドの色だ。ロンドンのジュエラー、グラフにはそうした最高級の色が豊富に揃うので、美しいイエローダイヤモンドを手に入れたいコレクターや富豪たちは、多くがグラフのサロンに足を運んでいる。

なぜこのジュエラーにはそれほど多くの上質な品が揃うのかというと、ダイヤモンド原産地として名高い南アフリカとボツワナに専用の研磨工房を有しているから。熟練の職人がカットしたダイヤモンドのなかからトップクオリティのものだけがロンドンのグラフに送られてくるのだ。

写真のダイヤモンドは、黄金を思わせる壮麗な色彩の「ファンシーインテンスイエロー」と鑑定された石。ネックレス部分はプラチナとホワイトゴールドの台座だが、センターストーンはイエローゴールドの爪で留め、存在感を強調している。

無色のダイヤモンドも美しいが、太陽の色で輝くファンシーインテンスイエローダイヤモンドは、心に高揚感を与えてくれる特別な宝石なのだ。

ネックレス。PT、WG、YG、ダイヤモンド(ファンシーインテンスイエロー、ラディアントカット、56.10カラット)、ダイヤモンド(計87.17カラット)。価格は問い合わせを。グラフダイヤモンズジャパン クライアントサービス 0120-667-687
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illustration by Mathilde Aubier | text and edit by Keiko Homma

この記事は 「Forbes JAPAN No.090 2022年2月号(2021/12/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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