キャリア・教育

2022.02.15 08:00

転職して半年、がむしゃらな僕に「1週間休め」と言った上司の教え

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個の時代において大切なのは、「一人一人の才能を最大限発揮させること」である。会社はその環境を、リーダーはそのサポートをすることが重要な役割である。
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当時、20代後半だった僕には体力もあったし、自信もあったが故に、セルフマネジメントという概念はなかった。さらに言うと、疲れがたまってきたらちょっと休んだほうがいいという考え方も自分の価値観の中にはなかった。

そんな時にしたこの経験は、心身の健康という価値だけではなく、新しい価値観や発想をもたらしてくれたし、自分でも気が付かなかった自分に出会うきっかけもくれた。また、この経験を通して、“リーダーとしてのあり方”についても考えが深まった。

現職ではオランダに上司がいるのでどうしても時差の関係でミーティングが夕方以降になる。ある日、どうしても話したいことがあり20時からのミーティングをセットしたら、「それは日本の夜だからファミリータイムだろ。17時からのミーティングと入れ替えてあげるよ」と言われたことがある。日本人的な発想の自分にとってはこれもまた衝撃的な経験だったが、家族とゆっくり過ごす時間ほど仕事に心の余裕をもたらしてくれるものはない。
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心の余裕がない中でいい仕事はできないものである。

リーダーにとって何よりも大切なのは、一人一人の状態にまっすぐに向き合い、今のその人にとって「才能を最大限発揮できる状態」とは何だろうかを考えることではないだろうか。その答えが、「休暇」なのか、「がむしゃら」なのか、「ファミリータイム」なのか、「来週の資料作り」なのかは、人それぞれである。

文=西野雄介 写真=Getty Images

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