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2022.02.14 20:00

社会実装できなければ意味がない。孤独を知る元クリエイターが起こすイノベーションの「うねり」

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変革者は、孤独な存在である。

中でも大企業のイントレプレナー、社内起業家・新規事業担当は、短期で収益化を求める声や既存事業関係者からの横槍を受け、孤独な戦いを強いられることも多い。

そんな大企業で新規事業創出に挑戦する人たちを応援し、イノベーションが社会実装されるまで伴走したいと、イノベーションデザインコンサルティング企業を立ち上げた男がいる。NEWh(ニュー)の代表取締役 神谷憲司だ。

神谷は、30代半ばまでデジタルエージェンシーでクリエイティブディレクターとして活躍後、新規事業・サービス開発へとキャリアをシフト。そしてNEWhへと辿り着いた。

社名にある“Wh”、これはWhy・What・Howを意味し、新規事業に大切な問いや目的、手段を示す。

彼はなぜ広告からイノベーションデザインの世界へ軸足を移したのか。なぜ新規事業の担い手として大企業に着目するのか。すべては、孤独と戦ってきた神谷自身の物語に端を発する。

影響力も体力もある大企業こそ、新規事業にチャレンジすべき


昨今、大企業で事業創出に取り組む動きが加速している。しかしベンチャーとは異なる複雑な意思決定の仕組みや既存事業とのしがらみなどが足枷になり、なかなか上手く運ばない現状がある。

いくつもの障壁はある、それでも神谷は「大企業こそ新規事業に取り組むべきだ」と説く。

「そもそも大企業には既存事業による収益があるので、あえて冒険する必要はないと考えている人も多い。また、ベンチャーに比べてフットワークも重く、事業立ち上げのノウハウも乏しい。

しかし、日本の生活インフラをつくっているのは、大企業です。大企業には人材も資金も豊富で、市場への影響力もある。社会イノベーションの実現に、大企業が果たす役割や責任は大きい。

そこを変えて、新しい事業が生み出されていく流れを作れないと、日本の社会全体を刷新していくことは難しいなと。だからこそNEWhは、大企業の背中を押せる存在になりたいのです」

確かに、産業の中心にいる大企業が新規事業を生み出すことで、社会へのインパクトは大きくなる。一方、その事業を社会に定着させ、多様な顧客課題を解決していくには、時間がかかる。

そう考えれば、影響力も体力もある大企業に着目する神谷の視点は、的を射ていると言える。

顧客視点と未来視点を掛け合わせ、“持続性のある”新規事業を生み出せ


では、どのように背中を押すのか。

「NEWhでは、DX内製化支援や中期経営、DX戦略の立案支援といったソリューションも提供していますが、最も力を注いでいるのが、大企業の新規事業・サービス開発に特化した一気通貫でのサポートです」

一般的な事業・サービス開発は、ターゲットの課題を見つけ、解決していく作業だが、NEWhでは独自の「サービスデザイン」「ビジネスデザイン」「プロジェクトデザイン」3つのデザインメソッドを活用。それにより、事業の持続性というプラスアルファのバリューを提供している。各メソッドのポイントは明快だ。

「サービスデザインで重視しているのが、未来視点です。現在の顧客課題を意識しながら、5年後、10年後、ときには100年後のユーザーニーズも考えます。もちろん正確な未来予測はできません。ユーザーの価値観も変わっていきますが、企業や個人のWill、市場変化など、未来を深く探索する視点を持ち続けています。

2つめのビジネスデザインでは、収益モデルのサイクルと、そこで得たデータやノウハウを生かして成長を生み出すサイクルの両輪で持続性を高めています。さらにコンセプトや優位性など、ビジネスを構成する各要素のつながりや効果をチェックできるフレームワークを策定し、戦略シナリオとして明文化しています。

3つめのプロジェクトデザインでは、事業フェーズごとに目指す状態やアクションを明確化。社内合意をしっかりと取り、判断基準を作っていきます。自社視点だけでなく、顧客視点を判断基準に取り込むことで、より精度高く事業の成功可能性を見定めていけるような判断基準の策定を意識しています」

神谷の話を聞くと、NEWhは単に新規事業を支援するだけではなく、大手企業が未来視点に基づいて事業の持続性を示し、社内上申を突破するという難題にも伴走することが分かる。

こうした独自のメソッドは、どのように生み出されたのか。それを解き明かすために、神谷のキャリアを振り返ってみたい。

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「価値を伝える」側から「新たな価値を生み出す」側へ


神谷がクリエイティブディレクターとして広告業界で頭角を現したのは、2000年代半ば以降だ。

大学でリベラルアーツを学んだ彼は、1990年代半ば、最先端だったデジタルアートの洗礼を受ける。その道に進もうと大学を中退したが、挫折し、一時期、実家に引きこもったこともある。

当時の神谷は、孤独感に苛まれていた。この孤独感が神谷の原点となり、先ほど紹介した「伴走」とも関連していくわけだが、それについては後で触れたい。

神谷が悶々としていたとき、見かねて職を紹介してくれたのが、大学時代の友人だった。

「友人の助けがきっかけで、一般企業でSEとして働きだしました。その後、映像制作プロダクションを経て、博報堂系列のデジタルエージェンシー、スパイスボックスに入社。この間、色々な業務を通して、自分のやりたいことがデジタル広告の領域にあると気づきました」

神谷のキャリアは、ここを起点に大きく動き出す。デジタルマーケティングの黎明期、神谷はその価値を証明するためにデジタル広告で新しい体験を生み出そうと励んだ。そしてクリエイティブディレクターとして実績を積み上げ、数々の広告賞を手にした。まさに順風満帆だったと言っていい。

しかし、神谷はそこに満足できない自分に気づく。広告の限界を感じるようになっていたのだ。

「広告は、既存の価値を広めるものです。日本はすでに飽食の時代。経済も停滞期に入り、価値を広めたくなるようなワクワクする商品が少なくなっていました。それなら自分で納得できるように、新しい価値をつくりたいと」

このときも、神谷は一種の孤独を感じていたという。新しい挑戦をするには、勇気がいる。広告で十分な実績を挙げながらも別の道を選んだ神谷なら、なおさらだっただろう。

それでも神谷は前を向く。

2012年、スパイスボックス内でプロトタイピングラボとなるチームを立ち上げ、新しいテクノロジーを起点とした新製品・サービス開発を模索しはじめた。2015年にはその動きを本格化させるため、博報堂グループのイノベーションデザイン企業として、チームをWHITEとして会社組織化した。

広告から商品・事業開発へ大きく舵を切った神谷だったが、当時、手応えとともにジレンマも覚えていたと回想する。

「事業開発は、一定のフェイズまでは上手くいくのですが、資金や人材の限界から社会実装までたどり着けない状態が続きました。つまり、考えた事業やサービスがいわゆる絵に描いた餅に終わり、社会を変える力にならないということです。それだと事業開発をやっている意味が全くない」

神谷が社会実装を意識する大きなきっかけとなっていった。

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マイミッションを持つことが、それぞれの「NEWh」につながる


神谷がNEWhを設立したのは2021年1月。大企業の新規事業開発を、プランで終わらせずしっかり社会実装まで実現していくという方向性で固まっていた。そしてその実現のため、神谷は世界的なデジタルクリエイティブスタジオである、サンアスタリスクの戦略的子会社としてNEWhを立ち上げた。

「新規事業をしっかり形にするには、圧倒的な開発力を持つサンアスタリスクと組むのがベストの選択でした」

そう語る神谷には、目的達成のため同社の開発リソースを十分に活用しようする、いい意味でのしたたかさが見える。

そして、このインタビューで神谷がたびたび口にしたのが「孤独」という言葉だ。孤独は個人の感情だが、大企業の新規事業開発との関係について、次のように説明する。

「私自身、新しいことに挑戦するときはつねに孤独でしたが、企業内で新規事業を担当する人も同じだと思うんです。思うようにいかないこともあるし、失敗すれば立場が悪くなるかもしれない。そんな立場の人を孤立させないというのが、マイミッションです」

コンサルティングファームはよく「伴走」という言葉を使うが、担当者の孤立にまで思いを馳せる神谷の思いは生半可ではない。

神谷がいうマイミッションは、ブレない軸と考えていいだろう。神谷自身も、NEWhで大企業の新規事業を支援しながら、プライベートで高校生の起業支援プロジェクトに注力している。規模こそ違うが、新しいことにチャレンジする人たちを孤立させないというマイミッションでつながっているのだ。

「NEWhで働く全員に、マイミッションを持ってほしいですね。社名にこめたWhy・What・Howの意味にも関係します。会社のミッションやビジョンが社員の価値観と完全に一致することはないですが、お互いに共通点を探り、認識していくことが大事だと思っています」

最後に今後について聞くと、「NEWhの周囲に新たな事業やサービスが続々と生まれる世界ができるのが理想です。イノベーションハブのような存在ですね」という答えが返ってきた。

起業家を孤立させず、新しい事業を生み出していくNEWhの姿を、ネットワークをつなぐハブに例えるのは、言い得て妙だ。今後、NEWhを中心にどんなイノベーションが巻き起こるのか、注目したい。

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Promoted by NEWh | text by Manabu Yamaguchi | photographs by Shunichi Oda | edit by Mayumi Okashiwa

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