ゲイツの新著『How to Prevent the Next Pandemic(次のパンデミックを防ぐ方法)』は、米国ではクノッフ(Knopf)社、国際版はペンギンランダムハウス社から5月3日に発売予定という。
自身の財団を通じてワクチンの研究や健康問題への取り組みに資金援助を行っているゲイツは、今回の著作で、新型コロナウイルスのパンデミックから学んだ知見を用いて将来の別のパンデミックを防ぎ、世界中の人々によりよい医療を提供するためのステップを解説したと述べている。
この本ではさらに、米国の感染症対策トップのアンソニー・ファウチ博士や世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長などの保健分野のトップリーダーとの対話から得られたエピソードも紹介したという。
ゲイツはまた、彼がマイクロチップを人々に注入するためにワクチンを奨励しているなどの荒唐無稽な陰謀論の対象となった経験についても、この本のテーマにしたと述べている。
「これ以上パンデミックを起こさないという目標は野心的なものだが、この2年間の進歩は、すでに成功への道筋に向かっている」とゲイツはブログに書いている。「世界の人々は、いかに真剣にパンデミックに取り組むべきかを理解しており、その事実が私たちの味方だ」と彼は述べている。
フォーブスの試算で1326億ドル(約15兆円)の資産を保有するゲイツは、世界で4番目の富豪とされている。
ゲイツが別れた妻とともに設立したビル&メリンダ・ゲイツ財団は、ワクチン開発を支援し、モデルナやアストラゼネカに資金を提供している。ゲイツは長年にわたり、パンデミックへの対応とワクチンの研究の改善を提唱してきた。