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2022.02.08 11:30

保守系サイトRumbleがジョー・ローガンに「1億ドル」の移籍金提示

Getty Images

政治的に中立で「キャンセルカルチャーとは無縁」を自称する動画プラットフォームの 「ランブル(Rumble)」が2月8日、ポッドキャスト番組司会者のジョー・ローガンに1億ドルを提示し、スポティファイを離れて、同社のプラットフォームに乗り換えるよう呼びかけた。

ランブルは、来期にIPOを行い企業価値を20億ドルに上昇させるという野心的プランを立てている。

ランブルは同社のクリス・パブロフスキーCEOの署名入りの書簡で、ローガンの番組の総ライブラリーに対して「4年間で1億ドル」を提示し、「検閲はしない」と約束した。1億ドル(約115億円)という金額は、2020年にスポティファイがローガンの番組の独占配信権に対して支払ったとされる額と同額だ。

スポティファイは6日、人種差別的な内容が批判されたローガンの番組「The Joe Rogan Experience」から70以上のエピソードを削除したが、同社のCEOのダニエル・エクは、削除はローガンの意向を受けてのものだ述べた。エクはまた、ローガンを黙らせることが最善の解決策ではないと述べ、彼の番組の配信を続行すると述べている。

ランブルは12月、金融サービス会社キャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)の支援を受けて株式を公開し、4億ドルを調達すると発表したが、この公募はまだ終了していない。ランブルのような党派色の強いビジネスには懐疑的な見方も強く、フォーブスは12月の記事で、彼らを支援することは、将来のキャッシュフローや利益に対する賭けというよりも、「ソーシャル・ステートメントに対する投資」と考えられると分析していた。

フォーブスは、ランブルにコメントを求めている。

ローガンと彼の番組に対する反感は、スポティファイで配信された彼の番組内での新型コロナウイルスワクチンに関する誤情報をめぐって高まった。ニール・ヤングは、スポティファイに「自分かローガンのどちらかを選べ」と求めた後、自身の楽曲を削除した。ヤングは、検閲を擁護しているわけではなく、「民間企業には、何から利益を得るかを選ぶ権利がある」と主張し、スポティファイで「自分の音楽を聴かせない」ことを選ぶと述べた。

2013年にスタートしたランブルは、ピーター・ティールやネットフリックスが映画化した小説「ヒルビリー・エレジー」の著者で共和党上院議員候補のJ・D・ヴァンスから出資を受けている。ランブルでは保守派の政治評論家のスティーブン・クラウダーや、ダン・ボンジーノの番組が人気となっている。

編集=上田裕資

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