オミクロン株の生存期間は武漢株の3~4倍、対策の継続が重要

Jim Davis/The Boston Globe via Getty Images


この論文は今のところ査読を受けておらず、信頼度が高いとされている科学ジャーナルに掲載されたわけではない。それでも、感染防止のためには複数の対策を同時に取る必要があることを思い出させてくれるのは確かだ。

対策とは、ワクチン接種やマスク着用に加え、周囲の物の表面を消毒すること、自分に対して「おめでとう」と言いながら、「ハッピーバースデー」を歌い終えるまでの時間をかけて手を洗うことなどだ(2020年のパンデミック発生以降の混乱のなかで、もう忘れていたかもしれない)。

皮膚についたウイルスは、せっけんと水で洗い流すことができる。すぐに洗えない場合は、手指消毒剤で取り除くことができる。また、プラスチックの表面に付着したウイルスは、消毒液でふき取ることができる。

これまでの研究により、新型コロナウイルスの感染は空気中の飛沫によるケースが多いことが示されると、対策においては主に、マスクの着用と換気、空気のろ過が重視されるようになった。

さらに、ワクチン接種が進むと、パンデミックを乗り切るのに必要なものは、これらがすべてかのように勘違いする人も現れた。だが、感染拡大を防ぐための措置が「時期尚早」に緩和されたのは、そのためだ。そして、落胆と混乱が繰り返される原因になってきたのは、そうした考え方だ。

飛沫による感染のケースが多いとしても、物の表面に付着したウイルスによって感染することがなくなったわけではない。消毒液で拭き取ることも、頻繁に、念入りに手を洗うことも、同様に重要なことだ。

編集=木内涼子

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