そのため今回の実験では、再生プラスチックを約50%使用する形に落ち着いた。再生プラスチックを非再生プラスチックの層で挟んだ「サンドイッチ構造」を採用しているのだ。現在、その安全性や強度については検証中だという。
「今後、メーカー各社では、容器設計の段階から環境配慮をしていくことも課題になるでしょう。色が付いていないボトルに簡単に剥がせるラベルを巻いたり、洗い流せるインクで加飾したりするようにすれば、よりリサイクルしやすくなるはず。次の世代や地球のために『どういう容器でなければいけないのか』を、各メーカーさんと同じ視点で考えていきたいですね」(辻)
みんなでボトルリサイクルプロジェクトに参加する4社は、いずれも社内でプラスチック包装容器の回収・再生目標を掲げている。ただ、「1社の力では達成できない」と口をそろえる。だからこそ、競合他社や行政、市民との連携が重要なのだ。
今後は実証実験の結果を踏まえて、全国の自治体に拡大していく予定。ボトルリサイクルが当たり前になる社会をつくるため、持続的なプロジェクトに育てていく。