調査は米国の成人5000人あまりを対象に1月10〜17日に実施され、同30日に結果が公表された。それによると、外交ボイコットについては「強く支持する」という回答が21%、「どちらかといえば支持する」が26%だった。「強く反対する」は7%、「どちらかといえば反対する」は15%にとどまり、「わからない」が31%だった。
支持政党別にみると、民主党支持者では約50%、共和党支持者では45%が外交ボイコットを支持している。
ただ、外交ボイコットについてよく聞いたり、読んだりしたことがある人は9%しかいなかった。46%はあまり聞いたことがなく、45%はまったく聞いたことがなかった。
外交ボイコットについて多少なりとも聞いたことのある人では60%強の人が支持すると答えていた一方、まったく聞いたことのない人では支持が26%、反対が21%、わからないが52%だった。
貿易戦争や制裁の応酬などの結果、米国民の中国に対する見方は依然として非常に悪い。今回の調査では中国を「敵」とみなす人が35%、「競争相手」とみる人が54%にのぼり、「パートナー」とした人はわずか9%だった。
共和党支持者や共和党寄りの人では中国を敵とみなす人が半数超の52%に達し、40%は競争相手、6%はパートナーと答えている。民主党支持者では67%が競争相手と位置づけ、敵が22%、パートナーは10%だった。
バイデン政権は昨年12月、中国が新疆ウイグル自治区で人権弾圧を続けているとして、今月開幕する北京冬季五輪に選手以外の政府代表団を派遣しないと発表した。外交ボイコットは英国やカナダ、オーストラリア、デンマークなども表明している。中国はこうした対応を批判している。
米国が前回、五輪をボイコットしたのは1980年のモスクワ五輪。このときはソ連のアフガニスタン侵攻に抗議して選手団も派遣せず、中国なども同調した。代わりの競技大会として米フィラデルフィアで開催された「リバティ・ベル・クラシック」には中国からも選手18人が参加した。