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2022.02.07 15:00

古い結婚観は、忘却の彼方?! コロナ以降のライブ配信マッチングアプリとは

自身の婚活に悩んだ経験から創業した、アジア人に特化したマッチングアプリ「EastMeetEast」ファウンダーの時岡真理子。2019年、ライブ型マッチングアプリ「EME Hive」に改称し、2021年11月には、DeNAをリード投資家として、朝日メディアラボベンチャーズ・モバイル・インターネットキャピタルから、約8億円の資金調達が発表された。Forbesでは、以前から時岡に取材を敢行。2016年に「世界で闘う日本の女性55」や、「Forbes JAPAN WOMEN AWARD2019」を受賞した、時岡の現在のビジネスと、コロナ以降の新しい生活様式へと変わった若者の結婚観について伺った。


写真だけでは伝わりにくい「リアルな本人」と対面出来るライブ配信


現在、報告されている成婚数は、約15万人。アメリカ国籍を中心とした中国人、ベトナム人、フィリピン人、韓国人、日本人が利用している「EME Hive」。非対面&非接触型のライブ配信というシステムは、コロナ禍を意識してサービスを開始したのでなく、実は2018年には、テストを重ねていたという。

「中国人のライブ配信を見ていた時に、アメリカでは、ライブ配信型マッチングアプリが無い事に気がつき、2019年、『EME Hive』を本格的にスタートさせました。EMEは、改称前の『EastMeetEast』の略。Hiveは、ハチの巣の意味で、多様性のあるコミュニティーをイメージして名付けたんです。ヒスパニック系の方も増えて、コミュニティーがより多様化して、狙っていたユーザ層が急成長しました。また、写真だけでは伝わりにくい本人の雰囲気や表情といった『リアルな本人』が、動画のライブ配信だと直接的に伝わるので、利用頻度が飛躍的に伸びています」



Z世代の結婚観は、楽しみながら探す「友達感覚」


「EME Hive」登録者は、1990年後半から2000年代に生まれたZ世代が中心という。「コロナ禍で外に出にくい環境のなかで、他人との出会いの場は、貴重となりました。写真を交換してすぐに1:1で実際会うのではなく、ライブ配信だと、1:1、あるいは、多人数でコミュニケーションを取れるのが人気の理由だと思います。『EME Hive』内で知り合った、気の合う人同士で共同配信したり、テキーラショットと呼ばれるギフトをどれだけもらえるかを競う国別対抗選手権を開催したりと、エンターテイメント性が高いのも特徴です。最近は、ユーザー主導のMeet Upも多く、イギリス、オーストラリア、カナダで開催されたとの報告を受けていて、嬉しい限り。Z世代は、いきなり結婚やお付き合いには発展しません。最初は友達から始める大学のサークル活動みたいなイメージ。つまり、真剣に一人の結婚相手を探す前に、『友達感覚』でライブ配信に参加した結果、生涯のパートナーや親友を得た、というライトな意識に変わってきました」

動画広告 or マーケティング動画の総再生回数は、驚異の7000万回をマーク。見た人の7%が登録するという事からも、『楽しそう』というキーワードが、ビジネスチャンスに繋がっている。
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取材・文=中村麻美

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