サヴェージXフェンティは、ダイバーシティ(多様性)とインクルージョン(包摂性)を重視したサイズ展開や品揃え、マーケティングをすれば、「セクシーに感じるという点での平等」というより大きな目標の実現につながることを証明してみせたブランドだ。
2018年に立ち上げられたばかりの新興ブランドだが、ライバルのヴィクトリアズ・シークレットからシェアを奪っており、2020年の売上高は前年比200%増を記録した。2025年には世界のランジェリー市場で首位に躍り出る見通しとなっている。同年には世界のランジェリー市場は3250億ドル(約37兆3000億円)、女性用スポーツウェア市場は2169億ドル(約24兆9000億円)規模に成長すると予想されている。
サヴェージXフェンティは今年1月、初の実店舗をラスベガスにオープン。これを皮切りに、ロサンゼルスやヒューストン、フィラデルフィア、首都ワシントンなどに計10店舗を年内に開設する計画だ。ラスベガス店では、拡張現実(AR)技術を用いて体をスキャンし、客が体型にあった製品を選べるサービスも提供している。
「わたしたちはお客様と現実の生活でもつながりをもちたい、そしてお客様がこれまで目にしたことのないものを提供したいと考えました」とリアーナは発表文のなかで述べている。
最新の資金調達ラウンドはニューバーガー・バーマンが主導し、Lキャタルトン、ジェイ・Zのマーシー・ベンチャー・パートナーズ、マルチプライグループ、アブダビ・グロースファンドなどが出資した。累計の資金調達額は3億1000万ドル(約360億円)になった。
今回のラウンドでの企業評価額は明らかにされなかったとカルチャーバンクス(編集注、筆者の経営するメディア企業)は伝えている。