3. 重視する点:「即戦力」から「育成する人材」へ
組織の成功をもたらすのは「人」であることは、誰もが認識する事実です。そろそろ、この哲学を逆手に考えても良いのではないでしょうか。組織の成功は「人材を育成する」役割を担うとき、つまり、部下の成功の道筋を作るときに生まれるという、という事実を認めるべきなのです。
先日、気になる見出しが目に留まりました。「Why a jungle gym is better than a corporate ladder(出世の階段よりもジャングルジムが望ましい理由)」というものです。この記事では、人事関連の専門家が「企業のリスキリング(新たな学び・研修)計画では、横滑りの異動(昇進しても役職や職務内容が変わらない)を推奨するほか、「学習に時間とコストを確保するべきだ」と提唱しています。
従業員のリスキリングの機会を設ける、あるいは自主的に学習に取り組むための時間と予算を提供するなど、学習欲求の高まりに対応できる企業は、この勢いに乗って前進することができるはずです。
第四次産業革命では、「継続学習」という新しいマインドセットが求められます。その基盤となるIoT、データアナリティクス、サイバーセキュリティ、AI、機械学習は、現在、人材不足に悩まされている分野です。インダストリー4.0が、強固な基盤を築き、成長を促進するためには、「大いなる学び直し」という強力な革命を必要としています。それは希望へのカギであり、成功への足がかりなのです。これを見過ごしてしまうことは、社会全体にとって大きな損失となるでしょう。
(この記事は、世界経済フォーラムのAgendaから転載したものです)
連載:世界が直面する課題の解決方法
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