ニュースサイトVarietyは29日、スポティファイの株価が26日から28日にかけて6%急落し、約21億ドル(約2430億円)の時価総額が吹き飛んだと報じた。
エクCEOは30日のツイートで、「批判を受けた結果、誤情報に対処するための施策を導入する」と述べたが、ローガンの番組「The Joe Rogan Experience」についての明確な言及は無かった。
スポティファイは今後、新型コロナウイルスに言及するポッドキャストに警告を表示し、信頼できるニュースソースへのリンクを追加すると述べているが、ウイルスに関する誤った情報や、誤解を招くような主張を助長するポッドキャストが、削除などの特別な扱いを受けるとは述べていない。
今回の問題を受けて、先週はニール・ヤングが自身の楽曲をスポティファイから削除したが、その後も、ニルス・ロフグレンやジョニ・ミッチェルなどの複数のアーティストが楽曲を削除している。
今回の騒動の始まりは、1月12日、270人の医師らのグループが公開書簡で、ジョー・ローガンが自身のポッドキャスト番組で新型コロナウイルスに関する誤情報を拡散していることを指摘し、スポティファイに対応を要請したこととされる。ローガンは、効果が証明されていない治療薬のイベルメクチンを推奨し、mRNAワクチンには効果が無いと主張するゲストを番組に招いていた。
スポティファイが2019年に1億ドル以上を支払って独占契約を獲得した、ローガンの番組は1エピソードあたり1100万人のリスナーを獲得している。
スポティファイに抗議するニール・ヤングは、公開書簡で「ジョー・ローガンを選ぶか、ニール・ヤングを選ぶか、態度をはっきりしろ」と警告した後、26日にスポティファイから自身の楽曲を削除した。
ヤングの決断には、WHO(世界保健機関)のテドロス事務局長も賛同し、27日のコメントで「全てのソーシャルメディアや報道機関を含む人々は、パンデミックとインフォデミック(誤情報の拡散)を終わらせねばならない」と述べた。