研究チームはまた、会議中に登場したさまざまな備品についても取り上げている。マクロン大統領は自国のコロナ対策を強調するため、自身の目の前に消毒液のボトルを置いていた。
色の選択も重要だ。青は信用性、赤は攻撃性を示すとされており、ほぼ全ての参加国がどちらかの色を選んでいた。
研究チームはこのG20首脳会議を主な分析対象としたものの、その後のコロナ禍中に開かれたオンライン会議についても調べた。すると、コロナ禍が進行するにつれて大半の国が標準的な規範に収束するようになったという。
研究チームは「人はある程度相互に学ぶもので、次第に合理化が進んでいった。主催者側からの指示が厳しくなることもある」と指摘。「最初は視覚面での規定がなかったことで、各国は自国のステータスを示す新たな機会が得られた。デジタル開催になっても、外交は同じ文化的・象徴的慣習にのっとって行われている」と結論した。