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2022.01.31 11:30

コロナ禍で急騰の米国株が暴落、Netflixは年初来36%の下落に

Spencer Platt/Getty Images

米国の株式市場は、2022年の初頭から過去最悪レベルの落ち込みを記録し、モデルナやネットフリックスなどを筆頭とするパンデミック時代の上位銘柄の多くが、投資家の支持を失っている。

S&P 500に含まれるモデルナ、ネットフリックス、Etsy(エツィ)の3銘柄は1月の市場の下落をリードし、年初から28日の日中までの下落幅はそれぞれ30%以上を記録した。

ワクチンメーカーのモデルナは、昨年のトップ銘柄の一つだったが、オミクロン株に対する効果が低いという研究結果が示されたことで年初来の下落幅は一時40%近くに及んだ。

ストリーミング大手のネットフリックスの株価も、加入者数の伸びが引き続き鈍化していることを示す第4四半期の業績を受けて、年初来で約36%の急落となっている。

パンデミックの追い風を受けたオンラインマーケットプレイスのEtsyの株価は、2020年に324%も上昇したが、投資家が高リスクなグロース株からより安全なバリュー株に移行する中で、年初来で30%強の下落となった。

その他の今月の顕著な負け組としては、半導体メーカーのAMD(28%減)、チップメーカーのエヌビディア(24%減)、カジノホテルチェーンのシーザーズ・エンターテインメント(23%減)、ドミノピザ(22%減)などが挙げられる。

市場の下落は広範囲に及び、ハイテク株からエネルギー株まであらゆる銘柄がプレッシャーを受けている。S&P500の構成銘柄のほぼ半数が、2022年に入ってから10%を超える下落となっている。

S&P 500の年初来からのトップパフォーマンス銘柄の大半は、石油やガス会社の株で、ハリバートン(37%増)、オクシデンタル・ペトロリアム(30%増)、ヘス(24%増)、エクソン・モービル(23%増)などが上昇を牽引している。背景には原油価格が6週間連続で上昇していることが挙げられ、供給不足と需要の増加が懸念される中、ブレント原油の価格は現在、1バレルあたり90ドル前後をつけている。

米連邦準備制度理事会(FRB)の金融引き締めと金利上昇に対する投資家の懸念から、ここ数週間、株価は大きく変動しており、特にグロース株やハイテク株にダメージを与えている。

ハイテク株の多いナスダック総合株価指数は、2022年に入ってから15%近く下落して調整局面に入っており、1月としては過去最悪で、金融危機時の2008年10月の17%以上の下落に次ぐ落ち込みとなっている。

先週の市場のボラティリティの高まりで、S&P500も一時的に調整領域に入り、一時は過去最高値から10%ほど下落したが、現在もさらにその水準を下回る気配を見せている。

編集=上田裕資

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