英ベントレーが2030年までに「完全EV化」、3800億円を投資

Didier Messens/Getty Images

パワフルな12気筒エンジンで知られるフォルクスワーゲン傘下の英国の高級自動車メーカー「ベントレー」は、2030年までに製品ラインナップの全てをEV(電気自動車)に転換するために、25億ポンド(約3800億円)を投資する。

同社は、2025年までに最初のEVを英国のチェシャー州クルーにある唯一の工場で製造する。1月26日に発表されたこの投資により、約4000人の雇用が維持されるという。

ベントレーのコンチネンタル、フライングスパー、ベンテイガの3つのガソリンエンジン車両の生産は、2026年に終了する。

今回の電動パワートレインへの転換は、2020年11月に発表されたベントレーの長期戦略「ビヨンド100」の一環で、2030年までに全モデルをEV化することで完全なカーボンニュートラルを実現し、“高級車ビジネスの世界のベンチマーク”となることを目指している。

ベントレーのエイドリアン・ホールマークCEOは、「当社が英国のクルーで最初のバッテリー車の生産を決定したことは、ベントレーと英国が、長期的にサステナブルな未来に向かう上で、画期的な出来事だ」と述べている。

2021年の英国の自動車メーカーの生産台数は、1984年以来の低水準に落ち込んだが、英国の消費者が昨年購入した電気自動車の数は約1万5000台で、過去5年間の合計よりも多くなっていた。

ベントレーの創業者のウォルター・オーウェン・ベントレーは、1919年にロンドン北西部の自宅ガレージで最初の自動車を製造した。クルーにある本社には、製造部門のほかに、研究・開発・エンジニアリング部門が置かれている。

翻訳=上田裕資

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