カリキュラムは、3~4年かけて段階的に導入されていく予定だ。1年目は、イラン、ケニア、メキシコ、インドネシア、エジプト、セネガル、ブラジル、ベトナムの学生を対象に、各自の母語で授業が行われる。
2年目には、対象国がアフリカ、中東、アジア、ラテンアメリカに拡大され、25カ国語以上で実施される。
4年目には、欧州や中央アジアの学生も受け入れ始め、授業で使用される言語は計40カ国語になる。学生の70%は女性になる見込みだ。
ナジャフィ夫妻は、2人ともサンダーバード・グローバル経営大学院の卒業生だ(夫のフランシスは1977年卒業で、妻ディオンヌは2006年の卒業)。フランシス・ナジャフィはイランから移住し、1982年に、不動産と個人起業家に投資する会社「Pivotal Group」を創業。また、バスケットボールのNBAチーム「フェニックス・サンズ」の共同オーナーでもある。
アリゾナ州立大学のリリースでは、フランシス・ナジャフィの「教育を受けられない人たちが世界中に多数いる」というコメントを引用している。「妻と私は、教育を受けることは基本的人権の一つだと考えている。(中略)移民である私は、50年ほど前に米国に移り住み、教育がいかに重要かを学んだ。基本的なマネージメントスキルとリーダーシップを学んだのは、ここサンダーバードだ。また、文化や社会の違いを乗り越えられることも学んだ。サンダーバードだからこそできたことだ」
アリゾナ州立大学の学長マイケル・クロウは、世界的規模で高等教育を受けられる機会を提供することがいかに重要かに触れながら、こう述べている。「サンダーバード・グローバル経営大学院は、何十年にもわたって、世界の持続可能な繁栄に重点を置いてきた教育機関だ。アリゾナ州立大学は、こうした機関を擁していることを非常に喜ばしく思っている」
クロウはまた、ナジャフィ夫妻による貢献は、「我々の絆を強める力となる」と付け加えた。「高等教育に伴うチャンスを、国境を越えてより多くの人に提供しようとする2人の尽力に、我々は大変感謝している」