同社は2016年にハズブロにライセンスを奪われ、大きな打撃を受けていた。
マテルは26日、「アナと雪の女王」や「塔の上のラプンツェル」「プリンセスと魔法のキス」「アラジン」などのディズニー映画のキャラクターを基にした玩具を製造する複数年のライセンス契約を結び、2023年初頭に発売すると発表した。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がこのニュースを報じた26日朝に、マテルの株価は9%上昇して21.40ドルをつけた。一方、ハスブロの株価は1.6%下落して94.05ドルとなった。
マテルは、ハズブロにライセンスを奪われる前の2015年に、全売上高の7%にあたる4億4000万ドルの売上を、ディズニー関連のプロダクトであげており、今回の契約の奪還は大きな勝利と言える。
マテルは、1950年代にディズニーの番組「ミッキーマウス・クラブ」の最初のスポンサーになって以来、ディズニーと協力関係を保ってきたが、ハズブロにライセンスを奪われたことは大きな痛手だった。
WSJによると、ディズニーの玩具はマテルのドール部門で生産され、バービー人形シリーズのリニューアルを担当したのと同じチームが監督するという。
フォーブスは、ハズブロにコメントを求めたが現時点で回答は得られていない。
マテルのユノン・クライズCEOはWSJの取材に、2016年にディズニーの権利を失ったことは、「当社が目を覚ますきっかけになった」と述べている。クライズは2018年にトップに就任して以来、10億ドル以上のコスト削減を行い、ハリウッドのスタジオとの重要なつながりを回復させ、「Hot Wheels」「Fisher-Price」、「バービー」などのブランドを再生させた。同社のバービー人形シリーズは長年、低迷が続いていたが、2020年のリニューアルで復活を遂げていた。
マテルとディズニーは、今回の契約が発表される以前から、ピクサーの「トイ・ストーリー」や「カーズ」シリーズの玩具を共同開発しており、10月には今年公開予定の映画「バズ・ライトイヤー」(原題:Lightyear)のライセンス契約を発表していた。