Spotifyが「ワクチンのデマ」発信源に、ロックの大御所が猛抗議

Getty Image

Getty Image

スポティファイは、ロックの大御所のニール・ヤングの全ての楽曲の配信を停止しようとしている。1月26日、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じた。

ヤングは、スポティファイが1億ドルを投じて独占契約を結んだ人気のポッドキャスト番組の運営者のジョー・ローガンが、新型コロナウイルスのワクチンに関する誤情報を拡散していることに抗議し、公開書簡で「ジョー・ローガンを選ぶか、ニール・ヤングを選ぶか、態度をはっきりしろ」と述べていた。

WSJによると、ヤングのマネージメントチームはその後、26日にスポティファイにヤングの楽曲を削除するよう正式に要請したという。匿名の関係筋によると、削除の完了までには数時間を要するという。

スポティファイの広報担当者は、WSJの取材に「我々は、ニールの決断を残念に思う。すぐにでも彼を再び迎え入れたいと思っている」と述べている。

スポティファイは現在、40枚以上のヤングのアルバムを配信している。

ヤングは、24日にローリングストーン誌が報じたオンラインメッセージの中で、スポティファイがジョー・ローガンの番組を配信することで、「ワクチンに関する誤った情報を広めている」と非難し、「彼らはローガンを選ぶかヤングを選ぶかのどちらかだ」と述べていた。

スポティファイは、ヤングの最後通告に対し、まだ公式に回答していない。

ローガンは以前から新型コロナウイルスのワクチンに関する疑わしい主張を繰り返して物議を醸しており、1月12日には、270人の医師や科学者、教育者からなるグループが公開書簡でスポティファイに、「ポッドキャストでの誤情報に関する明確なポリシー」を定めるよう求めていた。

この公開書簡では、ローガンのポッドキャストに出演した免疫学者のロバート・マローン博士が、mRNA技術を用いたワクチンに効果がないという誤った主張をした件が取り上げられていた。

ヤングはワクチンに対する懐疑論が「現実的でない」と述べ、「科学のルールに従って、全員がワクチンを接種すれば、状況は好転するはずだ」とメディアの取材に語っていた。

編集=上田裕資

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事