米国は、ジェネレーションZ世代とミレニアル世代が不要な商品を返品せず手元に残しがちな国ランキングではるか下の方にある。ブスケシャバンは、米国がより発達した市場であり、海外企業に商品を注文する米消費者の返品に関する基準が非常に大きく進化したことが理由だと補足した。
「米国はより成熟した市場で、海外から商品を購入したい米国の消費者にはより良い体験が用意されていることから、米国は同ランキングで上位に見られない」とブスケシャバン。「特にジェネレーションZ世代は、新型コロナウイルス感染症が流行する中でたとえどのような商品であっても、簡単・簡潔な返品方法をブランドに求めている」
ブスケシャバンによると、ジェネレーションZ世代とミレニアル世代は無駄を嫌う一方、即座に満足感を得ることを求めている。ブスケシャバンは「この世代は速くて効率的な返品を求めている」と説明し、「待つことが嫌いな世代だ」と続けた。
またブスケシャバンは「この世代はおそらく共有型経済に(投資していて)、持っている服の大部分は共有・リサイクルされたものだ」と語り、価値観も影響を与える要素だと補足した。消費者はリセールのウェブサイトを使うことで、かなりの割引額でブランド品を手に入れられる。
この世代の消費者は無駄を嫌う傾向にあるが、返品条件の細則を読むこともひどく嫌い、他のあらゆる買い物客と同様に紛らわしい規則を避けている。ブスケシャバンは「ジェネレーションZ世代とミレニアル世代の若者らは、全市場で電子商取引の成長をけん引し続ける。そのためこうした世代が返品と結びつけてきた摩擦をなくすことは、全ての直販ブランドに大きな成果をもたらすだろう」と述べた。
「当社の調査からは、ジェネレーションZ世代の買い物客の30%以上、ミレニアル世代の買い物客の37%以上が、過去1年で11回以上海外から商品を購入したことが示されている」とブスケシャバン。
「返品に関連する『作業』をなくすことで、より多くのジェネレーションZ世代やミレニアル世代の買い物客を引きつけられるだろう。無料の返品や時間指定された集配、アクセスしやすい収集場所などが、返品の面倒な条件を軽減してくれるはずだ。配送と返品について、より持続可能な輸送の選択肢を明確に伝えるブランドが、全ての世代でより忠実な顧客層を築く可能性が高まるだろう」