香港市場に上場する同社は、会長兼CEOの朱が「規律違反の疑い」で当局の調査を受けていると24日に発表した。
同社は、香港証券取引所に提出した報告書の中で、「当社のCEOが関与したとされる違反の内容の詳細を知らされていない」と述べている。同社によると、調査は中国南部の湖南省の政府機関である耒陽市の監督委員会によって実施され、業務は通常通り行われているという。
現在52歳の朱は、華宝国際の70%を保有し、「中国の電子タバコ業界の女王」と呼ばれている。フォーブスは彼女の保有資産を昨年11月時点で58億ドルと試算していたが、現在の資産は約26億ドル(約2960億円)に落ち込んでいる。
朱は、1996年に26歳の若さで華宝国際の前身となる会社を設立し、2004年に上場企業を買収した後に、裏口上場で同社を香港市場に上場させていた。
ハッカー集団「アノニマス」の一部門であるアノニマス・アナリティクスは、2012年に華宝国際を標的とし、同社が朱から買収した複数の企業に過剰な報酬を支払うなどの不正を行っていると非難した。その後、同社は香港市場での取引の一時停止を命じられていた。
中国の国営メディアの新華社は昨年8月、電子タバコが18歳未満の若者の喫煙を助長しているとして、この業界の規制を呼びかけた。これを受けて、華宝国際の株価は8%下落していた。