バイデン大統領が「バカ野郎」発言、インフレに関する質問に

アメリカのバイデン大統領 / Getty Images

バイデン大統領は1月24日、記者会見の終了後にインフレに関する質問を投げかけたFoxニュースの記者に「バカな野郎だ」と言い放ち、その発言はマイクに拾われて生放送でオンエアされた。これは、大統領と保守系メディアの記者との間で続いている対立の一例だ。

24日午後の会見の終了後、記者たちが退出を促される中、FoxニュースのPeter Doocy記者は、「中間選挙を控える中、インフレが政治責任を問われる問題になると思うか」と、大統領にマイクを使わずに質問した。

これに対しバイデン大統領は、「むしろ大きな利点になる。もっとインフレになれ」と冗談めかしてつぶやき、「なんてバカな野郎だ(What a stupid son of a bitch)」と発言したのをマイクに拾われた。



大統領のこの発言は、インフレ対策のための利上げが懸念される中、24日の市場でダウが1100ポイントも下落し、7日連続で株価が下落した中で行われた。

ただし、大統領がこのコメントをしたときに、マイクがオンになっていることを知っていたかどうかは不明だ。

Doocyは、その後のFoxニュースの番組で、大統領が「トピックから外れた質問を受けたくなかった模様だ」と述べた。「私は、大統領がインフレに関するイベントに参加していたから、彼にインフレについて質問した。ホワイトハウスが議事録に今回の発言を記載するかどうかを楽しみにしている」と、彼は続けた。

ホワイトハウスは実際、今回の大統領の発言をノーカットで議事録に掲載している。



バイデン大統領とDoocy記者は、先週も微妙なやりとりをしていた。19日の記者会見で、ドゥーシーがバイデンに質問する準備をしていると、大統領は「あなたはいつも私に素敵な質問をする」と皮肉をこめて言い、さらに「どの質問も私には意味がないものだ」と話した。

Doocy記者はこの発言に続いて、大統領に「就任1年目にして国を左に引っ張ろうと必死になっているのはなぜか」と質問し、大統領は「そんなことはしていない」と答えていた。Doocy記者は、Foxニュースの人気トーク番組「Fox and Friends」の共同司会者を務めるスティーブ・ドゥーシーの息子だ。

編集=上田裕資

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