Forbes BrandVoice!! とは BrandVoiceは、企業や団体のコンテンツマーケティングを行うForbes JAPANの企画広告です。

2022.01.28

日本のものづくりの挑戦は東京から始まる

Tokyo Startup BEAMは、「ものづくりのエコシステム」を生み出すことを目的にしたアクセラレータプログラムである。

東京都はそれを可能にするために、都内製造業事業者、ベンチャーキャピタル、公的支援機関等と連携し、技術指導や機器利用、資金調達など、段階に応じて必要となるさまざまな支援を用意し、ものづくりベンチャーが短期間で急成長していける機会を提供した。

42件の応募のなかから採択された12のものづくりベンチャーは、2020年10月の採択決定以降、約16カ月にわたるハンズオン支援プログラムを通じて、世界を変える可能性をもつアイデアを形にしてきた。

今回、連載企画「『ものづくりの街 TOKYO』始動」の最後に、採択企業が取り組んできた成果を一挙に紹介する。



Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、2022年2月2日(水)に成果発表会を開催・配信(事前登録不要)します。プロジェクト採択企業の取組の成果を、ぜひご覧ください!

◆◆配信予定チャンネル(Forbes JAPAN オフィシャルYouTubeチャンネル)◆◆
https://youtu.be/ULdcScHW9Vo

※成果発表会の当日のプログラムなどについては、本事業ウェブサイトをご参照ください。
https://startup-beam.tokyo/news/news/329/



機能試作に取り組んだ7社のプロジェクトの成果


機能や性能を限定しつつ、実際にプロダクトをつくることを目指す「機能試作プロジェクト」。採択された7社は、デザインや仕様上の改善をしながら要件定義書や仕様書、試作図面等のブラッシュアップを繰り返し、プロダクトの完成度を高めていった。

アイ-コンポロジー株式会社
プロジェクト名:海洋分解性プラスチックによる浮き玉・漁具の開発
アイ-コンポロジー株式会社は、植物バイオマスと生分解性樹脂を組み合わせる独自の技術で、環境に配慮した新しいプラスチック材料を開発する企業だ。同社は、近年、世界的な課題となった海洋流出プラスチックごみ問題に、ひとつの解決策を提示した。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、海洋でマイクロプラを残さずに生分解する「海洋生分解性バイオマス複合材(Biofade)」を用いた漁具等の試作に取り組むとともに、海洋での実地試験を行い、生分解性の速度や課題について検証を実施。今後は、射出成形をはじめ種々の成形が可能という特徴を活かし、機能試作を経た漁具等の製品化や、オープンイノベーションによる新たな用途開発を目指していく予定だ。

株式会社ARK
プロジェクト名:電力の自給自足かつゼロエミッションの陸上養殖用コンテナの開発
株式会社ARKは、「養殖の民主化」をミッションに掲げ、未来の世界的食糧問題に対し、陸上養殖というソリューションを提示する。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、一台分の駐車スペースではじめる「閉鎖型循環式陸上養殖システム(ARK)」の試作に取り組んだ。「陸上養殖は採算ベースに乗らない」という通説を覆し、トレーサビリティ、ゼロエミッション、オフグリットという付加価値も有するARK。プロジェクト期間中には中東で開催された展示会に出展し、個人を含めた海外ユーザーから大きな反響を得たという。今後は、IoT技術を駆使したSaaS形式のサービスを提供し、自律分散型の食料サプライチェーンを形成することで、持続可能な社会の実現を目指していく。

株式会社ASTROFLASH
プロジェクト名:衛星搭載用レーザー光源の開発
株式会社ASTROFLASHは、東京大学航空宇宙工学専攻の研究室から生まれた大学発の宇宙ベンチャー企業。宇宙をもっと身近にすることを目指し、これまでビジネス利用が少なかった超小型人工衛星(Cubesat)の商業的活用に着目し、その開発・運用を行ってきた。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、機能試作として、宇宙空間を使って行うCubesatのエンターテインメント分野での活用に向け、Cubesatに搭載するレーザー光源の開発に取り組んだ。今後は、このプロジェクトで開発した光源装置を早期にビジネスへ展開させるとともに、開発や事業化のなかで培った知見を活かし、多数機での衛星運用を見据えた、より幅広い用途での開発を進めていく予定だ。

株式会社Eco Pork
プロジェクト名:遠隔管理で効率的に給餌可能な養豚用スマート給餌器の開発
株式会社Eco-Porkは、豚を中心にしたタンパク質の循環型社会の構築に向け、食料の資源効率・循環性を高める養豚事業を、養豚事業者ともに共創する企業である。養豚とテクノロジーを繋ぐことで、養豚事業者の食料生産性の向上と透明性の高い安心な食糧供給を可能とする総合的な支援を行ってきた。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、給餌改善ニーズが高い養豚事業者向けに、既存の給餌装置に外付けで装着することで給餌量に関するデータを取得することができる「遠隔給餌管理機」の開発を行った。今後は、これらの開発成果や取得したデータを生かし、サーバー側から最適給餌量を指示する機能などの追加機能の開発を進めつつ、製品の量産試作に取り組んでいく予定だ。

株式会社オリィ研究所
プロジェクト名:就労困難者の雇用を実現する半自立走行分身ロボットの開発・実証
株式会社オリィ研究所は、テクノロジーによって、病気・怪我などによる障害、家族の介護、物理的距離などの理由により就労が困難な方々に、就労機会を提供することを目的とする会社だ。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、半自立走行型分身ロボットOriHime-Dの量産モデルとして、”OriHime-Porter”の機能試作に取り組んだ。プロジェクト期間中には、都内の飲食店で就労困難なスタッフが試作機を遠隔操作し、専用席に着席した客に注文商品を届ける実証実験も実施した。今後は、こうした開発・運用実績を生かし、他の企業とも連携しながらさらに実験を重ね、就労が困難な方々に就労できる機会を提供していくことを目指す予定だ。

株式会社ジャパンヘルスケア
プロジェクト名:足の写真だけでつくれる3Dプリント製カスタムサンダルの開発
株式会社ジャパンヘルスケアは、誰もが100歳まで歩ける社会を目指し、スマートフォンで撮った足の写真だけでつくることができる3Dプリンタ製オーダーメイドインソール「HOCOH(ホコウ)」を提供する企業だ。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、「HOCOH」のリソースを活用し、カスタムインソールを組み込んだサンダルの機能試作に取り組むとともに、試作品のテスト利用を通じて、履き心地や耐久性の検証を行った。今後は開発した試作サンダルをもとに、さらなるニーズの検証を行いつつ、製品化に向けた改良を進めていく予定だ。製品の開発とともに、100歳になっても歩くことができる未来の実現に向け、足を大事にする文化づくりも進める。

株式会社Piezo Sonic
プロジェクト名:介助サービスロボット用の静かで高トルクな新型モータ試作開発
株式会社Piezo Sonicは、高トルク・高耐久・高静音かつ電力ゼロで姿勢保持が可能という点で、新規性が高い「回転型超音波モータ(ピエゾソニックモータ)」を提供する企業。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、介助用サービスロボットに最適なアクチュエータとなる高トルクモータと中空型モータおよびセンサユニットの設計・試作に取り組んだ。今後は、ピエゾソニックモータの新たなバリエーションの研究・開発を進め、製品の性能と安定性をさらに高めていく予定だ。同社は、ピエゾソニックモータの医療機器分野への用途開拓や搬送用自律移動ロボットへの応用を通じて、「人の生活を支え、人と共に行動できるロボット技術を開発し、より快適で豊かな社会の実現」を目指す。

量産試作に取り組んだ5社のプロジェクトの成果


機能試作を経て具体化された仕様書・図面等をもとに、量産化を見越した試作品、ジグや量産設備等の成果物を製作する「量産試作プロジェクト」。採択された5社は、量産化を見据えた試作開発に取り組んだ。

株式会社天の技
プロジェクト名:超小型人工衛星向けの姿勢制御部品であるスタートラッカーの量産化
株式会社天の技は、超小型人工衛星向けの姿勢制御コンポーネントであるスタートラッカー(STT)の研究開発を行う東京工業大学発ものづくりベンチャーだ。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、ユーザーからの多様な要求に対応するとともに、さらなる低コスト化を進めるため、「レンズ焦点試験系の構築」「性能評価・環境試験設備の構築」「迷光耐性の向上」の3つに取り組み、STTの量産環境の構築を行った。同社は、本プロジェクトで構築したSTTの量産環境を通じて、価格を半分以下に抑えることに成功。宇宙空間での稼働実証を経て市場への投入を開始し、日本でも有数の宇宙コンポーネントベンダーという立ち位置の確立を目指す。

コネクテッドロボティクス株式会社
プロジェクト名:非接触型サービスの実現と調理自動化推進のための小型調理ロボット量産化
コネクテッドロボティクス株式会社は、食産業に特化したロボットサービスを提供し調理の省力化や自動化を実現することで、慢性的な人手不足や新型コロナウイルス感染症対策のための非接触化などの飲食店舗が直面する課題の解決に加え、品質の安定化やPR効果などの付加価値の提供を目指している。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、ソフトクリーム調理ロボットの量産化を見据えたハードウェア設計と部品管理システムの見直しや、複数の開発パートナー企業との効果的な連携体制の構築、量産試作品の性能評価系の構築に取り組んだ。今後は、量産試作品のテスト販売やさらなる設計改良を進め、ソフトクリーム調理ロボットの普及を進めていく予定だ。

Connect株式会社
プロジェクト名:臨床現場で使いやすいBMIリハビリシステムの量産化
Connect株式会社は、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)と呼ばれる脳波データの抽出・解析技術を用い脳波測定機器とロボットを接続し、脳卒中後の重度麻痺の機能回復訓練を行う医療機器を開発する慶應義塾大学発のスタートアップ企業だ。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、臨床現場からの改善要望に基づき、現場で使いやすいBMIリハビリシステムの設計・改良、改良を反映した量産品の試作、量産試作品の性能評価や安全性評価などに取り組んだ。今後は、医療機器としての認証/承認を取得して販売を開始した後、さらなる改良と検証を重ねていきながらグローバルに販路を拡大してくことで、一生治らないとされていた重度麻痺を治すことができる世界の実現を目指す。

株式会社CYBO
プロジェクト名:細胞の仕分けをする画像活性セルソーターの量産化
株式会社CYBOは、細胞を深く知り、広く活用するためのツールを開発している企業である。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、高速イメージングと深層学習を用いた画像解析でターゲット細胞を判別し、判別結果に応じて細胞を分取する画像活性セルソーターの開発(セルソーターの中核となる撮像・分取モジュールの試作開発とその統合、検証)に取り組んだ。また、本プロジェクトの期間中の展示会等への出展を通じて、大手製薬企業をはじめ、具体的な引き合いや問い合わせを数多く受けているという。今後は、統合モジュールの開発および顧客評価、アプリケーション開発を進め、これらの技術開発を通じて、細胞解析を起点としたがん診断や再生医療への貢献を目指す。

株式会社ワンダーフューチャーコーポレーション
プロジェクト名:フレキシブルで、透過性も発効でき、3Dを含む様々な形にも対応できる世界最薄最軽量級LEDデジタルサイネージの量産化
株式会社ワンダーフューチャーコーポレーションは、電磁誘導(IH)を用い、低耐熱・高放熱基板上で実装が可能なIHリフロー装置を開発・販売する企業。この技術をもとに開発に成功した、世界最薄・最軽量級、フレキシブルで透過性も実現できるデジタルサイネージ(FDS)を世の中に広めることで、IHリフローを実装技術のデファクトスタンダードの一つにすることを目指している。Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、IHリフローはんだ実装機の設計・製作、枚葉体制によるFDSの試作・量産化に取り組んだ。今後は、顧客ニーズに即したFDSを量産することで、組み込み型デジタルサイネージ市場の創生を目指す。

自走するものづくりエコシステムの構築に向けて


「東京都ものづくりベンチャー育成事業」では、Tokyo Startup BEAMプロジェクトを通じて、ものづくりベンチャーが短期間で急成長していくための「ものづくりのエコシステム」には、次の3つの側面を整えることが重要であることが確認された。
① 「ものづくり(試作開発)」のパートナー機関や成長に必要な「資金」と「ナレッジ」の提供機関をネットワーク化すること
② シード期・アーリー期のものづくりベンチャーを発掘すること
③ 発掘したものづくりベンチャーが、適切なタイミングで、適切な支援にアクセスできるようにすること

Tokyo Startup BEAMプロジェクトに採択された12のものづくりベンチャーはこの3つ側面に基づく支援を最大限に活用することで、上記のそれぞれの成果を上げることに成功し、いずれのベンチャーも次のステージでの挑戦を続けている。

Tokyo Startup BEAMプロジェクトによる12社のものづくりベンチャーへの支援を通じて、社会課題の解決に端を発するプロジェクトや最新のテクノロジー領域での挑戦など、世界を変える可能性をもつ12のアイデアは形をもち、その歩みを始めた。Tokyo Startup BEAMプロジェクトを実施したことで見えてきた支援の成果等を踏まえ、スタートアップが今以上に新たなものづくりに挑戦しやすい環境が東京に整備され、自走するスタートアップ・エコシステムへと発展していくことが期待される。



── Tokyo Startup BEAMプロジェクト ──
「BEAM」は、Build up、Ecosystem、Accelerator、Monozukuriの頭文字。
BEAMは、都内製造業事業者やベンチャーキャピタル、公的支援機関などが連携し、ものづくりベンチャーの成長を、技術・資金・経営の面で強力にサポートする。東京は、世界で最もハードウェア開発とその事業化に適した都市だ。この好条件を生かし、東京から世界的なものづくりベンチャーを育て、ものづくりの好循環を生み出すこと(エコシステムの構築)が、本事業の目的である。
本記事は、東京都の特設サイトからの転載である。

Tokyo Startup BEAMプロジェクトでは、2022年2月2日(水)に成果発表会を開催・配信(事前登録不要)します。プロジェクト採択企業の取組の成果を、ぜひご覧ください!

◆◆配信予定チャンネル(Forbes JAPAN オフィシャルYouTubeチャンネル)◆◆
https://youtu.be/ULdcScHW9Vo

※成果発表会の当日のプログラムなどについては、本事業ウェブサイトをご参照ください。
https://startup-beam.tokyo/news/news/329/

Promoted by 東京都 / edit by BrandVoice Studio

タグ:

連載

「ものづくりの街 TOKYO」始動

ForbesBrandVoice