「フォックスコンの劉揚偉会長は、最良の方法で当社を支援を示したいと考えてくれている」と、Gogoroの共同設立者でCEOのホレイス・ルーク(Horace Luke)はインタビューで話している。
ルークによるとフォックスコンの劉会長のチームは昨年、Gogoroとの戦略的パートナーシップを、ごくわずかな時間で決定したとのことで、これはフォックスコンのモビリティーへのコミットメントを世界に示すものだという。
台湾のビリオネアのテリー・ゴウが設立したフォックスコンは、1年以上前からEV(電気自動車)を生産するための提携を始動させていた。iPhoneの受託製造で知られるフォックスコンは、製品ラインの多様化を図っており、2025年から2027年にかけて、世界のEV市場の10%を占めることを目標に掲げている。
調査会社ガイドハウスインサイツのアナリストのライアン・シトロンは、「フォックスコンはGogoroとの提携により、バッテリー交換技術やスマートスクーターの製造を通じて、収益源をさらに多様化することができる」と述べている。
さらに、ルークによるとフォックスコンとGogoroは、インドネシアでも覚書を交わしたばかりだという。インドネシア政府と国有企業のIndonesia Battery Corp.も関与しているこの契約は、現地のモビリティの電動化を進めるもので、Gogoro社が得意とするバッテリー交換ステーションのネットワークのインドネシアへの進出を視野に入れている。
Gogoroは、スクーターが主要な移動手段の一つである台湾市場で、電動スクーターとバッテリー交換ネットワークを普及させた後、より大きな市場である中国やインドにも進出している。
Gogoroは昨年4月、インドの大富豪Pawan Munjalが経営するインドのオートバイメーカー「Hero MotoCorp」と戦略的パートナーシップを結び、インドにバッテリー交換の合弁会社を設立することを発表した。また、Hero MotoCorpは先日、Gogoroの2億8500万ドルのPIPE(私募増資)に参加していた。