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2022.02.28

多様性のあるチームで、日本市場での事業を拡大。HubSpot Japan新代表に聞くローカリゼーション戦略とは

HubSpot Japan代表 廣田達樹

2021年9月、廣田達樹がHubSpot Japanの代表に就任した。グローバルIT企業で経験を積んできた廣田は、同社に何をもたらすのか。日本市場の特徴や日本事業拡大のための施策について話を聞いた。


顧客関係管理(CRM)プラットフォームを提供する米HubSpot(ハブスポット)は、これまで積極的に海外展開を進め、現在ではアメリカ以外の地域での売り上げが全体の約半分に達している。なかでも2016年に非英語圏としてはじめてオフィスが開設された日本は同社の重要市場に位置付けられており、日本市場でのさらなる事業拡大のために2021年9月、廣田達樹がHubSpot Japanの代表(カントリーマネジャー)に就任した。

GoogleやDellなどの大手IT企業でキャリアを重ねてきた廣田がHubSpot Japanに入社する決め手となったのは、企業文化への共感だった。HubSpotの共同創業者ダーメッシュ・シャアは、創業から15年を振り返り「15年で学んだ15の教訓」を発表している。このなかで廣田が特に共感したのは 「早い段階で多様性のあるチームを構築する」という項目だったという。

「似たような人材を集めた場合、短期的には成果が出ますが長続きしません。逆にGoogle時代、東南アジアで多様な人材が集まったチームのリーダーを務めたときには、さまざまな考え方をもつメンバーのベクトルが合ったときに大きな推進力が生まれることを肌で感じました。そうした経験から、多様性のあるチームづくりや、多様なメンバーが安心して意見を発することができる環境づくりをかなり強く意識しています」


廣田達樹 HubSpot Japan代表

世界が変わろうと顧客体験の重要性は不変


HubSpotでは、卓越した顧客体験の提供を目指して組織全体が結束したときに事業が成長することを表すために「フライホイール」というモデルを採用している。もともとはイギリスの発明家であるジェームズ・ワットが考案した円盤型の機械要素を指すが、「回転速度を上げ、摩擦を減らし、円盤のサイズを大きくすることで勢いが増大する」というフライホイールの特徴はビジネスモデルにも応用できる。「顧客の成功につながる施策に注力し、顧客体験から摩擦をなくすことで事業成長の勢いが増す」というものだ。

HubSpotではマーケティング、営業、カスタマーサービスの3部門を「フライホイールチーム」と呼び、顧客体験の向上を起点とした事業の成長に取り組んでいる。

「グローバルでは同じ組織下にあったものの、これまで日本法人では現地市場の状況を踏まえて3部門を包括的に俯瞰する人がいませんでした。私の仕事は、日本の顧客対面部門のベクトルを合わせ、日本でのフライホイールを一層高速で回していくことです」

企業がフライホイールを回すうえで重要なのは、HubSpotがもとより提唱する「インバウンド」の思想だ。「相手から価値を受け取る前にこちらから価値を提供する」という考え方で、HubSpotのCRMプラットフォームはその運用に最適なツールである。しかしさらに重要なのは顧客ニーズを探ることにあると廣田は言う。

「相手に価値を提供するためには、相手の立場に立ち、相手のことを理解しなければなりません。よく顧客視点と言いますが、それがやはりビジネスの要諦です」

廣田が大手テック企業でキャリアを積むなかで常に念頭に置いていたのは顧客視点だったが、その原点はIT企業ではなく、新卒で入った旅行会社にあった。入社して間もないころ、廣田は上司の指示で顧客に海外旅行のための航空チケットを届けに行った。するとその顧客は、こう言ったという。

「届けるだけだったら、郵送でもできる。あなたの価値は何ですか。私はこれから旅行に行くのだから、現地の情報を提供したり要望を聞いたりすることがあなたの役割ではないのですか」

廣田はただ納得するしかなかった。以来、廣田は顧客の望みを先回りして考えるようになり、日々の意識と行動が顧客満足につながることを身をもって経験した。そしてIT業界に転進してからも顧客体験の質を常に大切にしてきたのだ。

新型コロナウイルスの感染拡大によってビジネスのあり方が変わりつつある。しかし廣田に言わせれば、これまでもインターネットの誕生、スマートフォンの登場、SNSの普及など絶えず世の中は変化してきた。そうしたなかでも、顧客体験の重要性だけは変わらない。

「当社CEOのヤミニ・ランガンは、あらゆるものが変わっていくなかで、唯一変わらないのが『顧客体験の重要性だ』と言っています。どんなにテクノロジーが進化しても、それを生かしながら顧客体験を高めていくアプローチは変わらないのです」


 

CRMに対する意識の変化


顧客体験への意識は、企業の間にも広まりつつある。最近では日本でもCRMを活用した顧客体験向上に目を向ける企業が、事業規模問わず増えてきていると廣田は言う。HubSpotのようなSaaS型のサービスの登場により導入のハードルが下がっただけでなく、パンデミックがその流れに拍車をかけているようだ。また、信頼されるオペレーション構築に関する問い合わせも増えているという。

HubSpot Japanが2021年に実施した調査によると、「どのような印象をもつ企業から購入したいか」の回答1位は「信頼できる企業」。さらにコロナ前と比べて信頼が重要になったと答えた回答者は約半数にのぼった。「『信頼』はビジネスにおけるキーワードになっています」と廣田は強調する。

 

また、前述の調査では日本でCRMを導入している企業はまだ34.8%だった。広く浸透している本国アメリカに比べると日本にはまだまだ開拓の余地がありそうだ。

HubSpot Japanがその有望な市場で事業を拡大するために注力しているのは、日本に合わせたローカリゼーションだ。
「例えば顧客とのやりとりにメッセージアプリを活用する企業が増えていますが、実際に使われるアプリは日本とその他各国ではまったく異なります。CRMプラットフォーマーとして外部のベンダーとのアプリ連携に投資していくなかで、『日本のビジネスの現場で本当に活用できる連携か』という観点をもって顧客の選択肢を増やし、満足度を高めていきます」

そして廣田はこう締めくくる。
「パンデミック以降、企業がどうそれを乗り切るかに関して多くの情報があふれていますが、その質はさまざまです。そんななか、私自身が有益な情報を得てきた場は『質の高いコミュニティ』でした。変わり続ける世の中において日本の皆様にそういった企業や個の枠を超えた『つながり』を提供する存在としても、HubSpotの意義を高めていきたいと思います」

22年、「日本市場にとって最適なCRMプラットフォーム」を追求するHubSpotに期待したい。

HubSpot Japan
https://www.hubspot.jp

HubSpotのカルチャーコード
https://blog.hubspot.jp/the-hubspot-culture-code-creating-a-company-we-love


廣田 達樹(ひろた・たつき)◎HubSpot Japan代表。VMware、HP、Dellなどを経てGoogleに入社。日本、韓国、東南アジア地域のビジネス開発コンサルタントチームの責任者として、6,000社を超える企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を支援してきた。2021年9月より現職。

Promoted by HubSpot / text by Fumihiko Ohashi / photographs by Masahiro Miki / edit by Akio Takashiro

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