UKHSAはBA.2を「調査中の変異体」に指定したと述べている。これは、複数の報道や、既に削除されたUKHSAのツイートを裏付ける動きだ。
ただし、1月10日までに英国内で確認されたBA.2のサンプル数はわずか53件であり、現時点では非常に少ないことをUKHSAは強調している。
一部の科学者は、BA.2がPCR検査で発見するのが難しい遺伝子構造を持つことを理由にこの亜種を「ステルスオミクロン」と呼んでいる。
デンマークの保健省傘下の研究機関Statens Serum Institut(SSI)によると、英国ではこの亜種の感染者数はごく少数だが、デンマークでは新型コロナウイルスの感染者の半数近く(45%)をBA.2が占めており、2021年の最終週の20%から急上昇しているという。
SSIによると、初期の分析ではBA.2は、オミクロン従来株のBA.1と比較して入院件数に差はないというが、この亜種が従来株よりも強い感染力を持つものかどうか、ワクチンの効果に影響を与えるものかどうかは確認中という。
また、フランス、インド、ノルウェーの一部でもBA.2が流行しているとの報告が相次いでいる。
SSIによると、BA.2は現状ではオミクロンの亜種に分類されているが、BA.1との遺伝子の違いは大きく、この差が、重症度や感染力などの挙動の違いにつながる可能性があるという。しかし、それを明らかにするためにはさらなる研究が必要だ。
また、BA.2に関しても「ワクチンの効果は期待できる」とSSIは付け加えた。
BA.2については、まだ未解明な部分が多く、一部の地域でこの亜種が増殖しているという限られた証拠を除けば、BA.2が免疫を回避する能力が高いのか、重症化しやすいのか、BA.1よりも感染力が高いのかなど、その挙動に関するデータは限られている。
オミクロンには3つの亜種(BA.1、BA.2、BA.3)が存在するが、症例のほとんどはBA.1だ。「しかし、デンマークではBA.2が台頭してきている」とSSIは警告しており、英国、ノルウェー、スウェーデンでも小規模ではあるが増加傾向が見られると述べている。
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