「心の設計者」に聞く、ポジティブに考える力を培う方法

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人の考え方は信じられないほど強い力を持つ。ポジティブな考え方は厳しい試練を乗り越える助けになるが、ネガティブな考え方は良い状況を悪変させる力を持つ。

ポジティブに考える力を培う方法について学ぶため、筆者は考え方のコーチングを行うピーター・クローンに話を聞いた。クローンは、考えを根本から変え、自分に限界を設ける思い込みや恐怖を克服する取り組みを行う「心の設計者」として知られる。

クローンによると、ポジティブな考え方がこれほど強い力を持つ背景には一つの主な理由がある。彼は「提示されている未来は、恐れている未来と同じくらい現実的なものだ」と述べた。これは、次に何が起きるかは誰にも分からないことを示している。

心配はただの可能性でしかないが、既にそれが決定されていると思い込んでしまうことはよくある。全てはただの可能性でしかないことを思い出し、ネガティブな感情に飲まれずにポジティブな面に焦点を当てるには、多くの意識的な努力が必要だ。

ポジティブシンキングの力


ポジティブシンキングは強力な物の考え方だ。クローンは、考えることが現実になると説明している。彼の顧客にはバスケットボール選手がいて、リーグの平均的なレベルについて行けず苦しんでいた。

彼はチームの他の選手と同等のスキルを持っていたため、問題は身体的なものではなく、精神的なブロックによりパフォーマンスが損なわれていたことだった。彼はシュートの場面になるとミスしないようにすることに考えが集中し、不安を感じていたのだ。

そこでクローンが提案したのは、ネガティブな思考をポジティブなもので置き換える小さな変化だった。彼はこの選手に、自分がリーグの平均的に達していることを想像することで成功をイメージし、コートでその考えを持ち続けるよう指示した。

すると選手にはすぐに改善が見られ、これはシーズンを通して続いた。全ては、よりポジティブな考え方を採用したことによるものだ。
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翻訳・編集=出田静

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