ストレスが高い米国の州ランキング 1位は意外な結果に

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米国心理学会(APA)が最近、米国で行ったストレスに関するアンケート調査では、成人の3分の1近くが新型コロナウイルスの流行により非常に大きなストレスを抱え、それが原因で基本的な決断を下せずにいることが明らかになった。人々のストレスが前例のない水準に達していることを受け、米マットレスメーカーのアメリスリープ(Amerisleep)は、米国で最もストレスが高い州はどこかを調査した。

調査では、仕事や経済、健康、環境に関連した22のストレス要因を分析。米国勢調査局などのデータを基に、広いスペースの多さや、騒音レベル、うつ病の割合、運動、睡眠、住宅価格、収入などを比較した。その結果、意外なことに、美しい南国の楽園であるハワイが米国で最もストレスが高い州であることが判明した。

その主因としては、ハワイでの経済関連のストレススコアが米国で49位だったことがある。ハワイの住宅価格は非常に高く、平均129万3301ドル(約1億5000万円)で国内3位だ。家賃は月平均1327ドル(約15万円)と、国内1位だった。ハワイは美しい自然で知られるが、意外なことに環境要因では48位となった。道路の整備不足があるほか、米国で2番目に騒音がひどい州となっている。 

総合ランキングで2位になったのは、これも常夏の楽園として知られるフロリダ州だ。同州は国立公園の数や、州面積当たりの開かれたスペースの少なさ、騒音の大きさ、人口比の精神保健施設の少なさ、調整後総所得(AGI)の低さから、振るわない結果となった。同州では失業率も6.5%と高い。

反対に、ストレスが最も少ない州はバーモントだった。経済関連のストレスが低く、人口における貧困者の比率は国内最低だった。人口比の精神保健施設の数は全国2位で、運動や睡眠の水準も高かった。

項目別の結果も興味深い。例えばメーン州は、環境関連のストレスが最も低かったことが功を奏し、全体的なストレスの低さで国内2位となった。同州は森林面積が全体の89.5%と国内最高で、高速道路網のスコアは国内4位だった。健康関連のストレスも低かった。

逆に環境関連のストレスが最も高かったのは、カリフォルニア州だった。
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編集・翻訳=遠藤宗生

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