「50オーバー50」 50歳を超えて輝く日本女性6人

小池百合子(Tomohiro Ohsumi/Getty Images)

女性たちは、世界中で年齢の枠やジェンダー規範を打ち壊している。フォーブスは今月、ビジネス、政治、科学などの分野で50歳を超えて活躍する女性50人を選出する「50オーバー50」アジア太平洋版を発表した。以下に、日本から選ばれた6人を紹介しよう。

襟川恵子(73)|コーエーテクモホールディングス代表取締役会長


一代で富をなしたセルフメイド富豪である襟川は、夫の陽一と共にゲーム開発会社コーエー(現コーエーテクモゲームス)を立ち上げ、40年で業界を代表する大手企業へと育て上げた。持株会社として東京証券取引所に上場するコーエーテクモホールディングスは、2021年3月期の売上高が約600億円、純利益は約296億円で、11期連続の増益を記録した。

襟川は70代に入っても減速せず、昨年6月にはソフトバンクグループで唯一の女性社外取締役に就任した。投資の世界にも通じ、テクノロジー関連株に投資すると同時に、コーエーテクモの約1200億円の資産を管理している。

今田美穂(59)|杜氏(酒蔵の総責任者)


今田は、日本に20人前後しかいない女性杜氏の一人だ。祖父と父から杜氏の技を受け継ぎ、実家である広島の今田酒造を継いだ。女性杜氏が所有・経営する酒蔵は珍しい。55歳だった2017年、今田酒造の吟醸酒「富久長」が、フランスの日本酒コンクール「KURA MASTER」でプラチナ賞を受賞した。年に一度開催される同コンクールでは、550を超える日本酒ブランドの中から優れた銘柄が選出される。

川久保玲(79)|ファッションデザイナー、コム デ ギャルソン創業者



(Taylor Hill/WireImage)

東京とパリのファッションシーンで活躍する川久保が率いる「コム デ ギャルソン」は、スタイルと着こなしやすさの両方を追求したファッションブランドだ。一方で別に立ち上げた「ドーバーストリートマーケット」では、自身のアバンギャルドなデザインを、ストリートウエアにも広げている。

2017年にはニューヨークのメトロポリタン美術館での展示会で、抽象的なアートワークと挑戦的なコレクションを融合させた作品の数々を披露した。しかし本人はしばしば、ビジネス志向の人間を自負している。新型コロナウイルスの流行前、コム デ ギャルソンの売上高は約400億円に上っていたとされる。
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著者=Maggie McGrath and Rana Wehbe Watson 編集=遠藤宗生

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