アトキンソンによると、GreenPowerの南カリフォルニア工場は既にフル稼働状態のため、新工場の建設は必要だったという。ウェストバージニア州は、GreenPowerから最低1500万ドル相当のゼロエミッション・スクールバスを購入することで合意しているが、アトキンソンは、新工場が4000~5000万ドル分の受注を獲得できると見ている。
充電インフラの整備も必要
新工場では、まず「タイプD」と呼ばれるEVスクールバスの生産に専念する予定だ。タイプDは、路線バスで使われるバスに似た、フロントエンドが平らなバスだ。アトキンソンによると、運転手にとって、この形状は小さな子供を視界に捉えやすいという。
GreenPowerは、同社がBEAST(Battery Electric Automotive School Transportation)と呼ぶタイプDのEVバスを製造している。このモデルの乗車定員は90人で、航続距離は最大150マイル(約241キロ)となっており、ゆくゆくは車椅子の生徒も乗れるシャトルバンのようなタイプAのバスを追加する予定だという。
EVバスを導入した複数の学校が、充電ステーションが整備されていない事態に直面したことを受け、GreenPowerはその対策に乗り出した。「我々は、顧客に対してワンストップのソリューションを提供したいと考えている。それは、充電ステーションだけでなく、車両を継続的に運用するために必要な全てのインフラの提供を意味する」とアトキンソンは話す。
GreenPower製のEVバスは、デュアルポートを搭載しており、レベル2充電器とDC急速充電器のどちらでも充電することが可能だ。
ウェストバージニア州との契約の鍵の1つは、州の拠出金を拡大することを可能にする連邦政府による補助金の存在だ。ゼロエミッションのスクールバスに50億ドルを拠出する案が含まれる連邦インフラ法案が可決されれば、補助金はさらに増える可能性がある。