「Yeezy Gap Engineered by Balenciaga」と名付けられたこのコレクションには、まだ製品は一切発表されていないが、それが何であれ、最初のアイテムは2022年6月の発売が予定されている。オミクロン株によってサプライチェーンに問題が生じなければの話だが。
バレンシアガは今回、ギャップにコレクション展開の全権を委ねている。これまでにラグジュアリーブランドの名を冠してリリースされてきた数々のコラボレーションとは異なるやり方だ。
Tシャツが500ドル、パーカーが750ドルもするファッションブランドにしては、大胆な決断だ。しかし、セドリック・シャルビ(Cédric Charbit)CEOが率いるバレンシアガはこれまでも、創業から102年という伝統を持つラグジュアリーブランドを、21世紀のブランドとして再定義してきた。
シャルビCEOとデムナ(ジョージア生まれのヴァザリアは、ファーストネームで呼ばれるのを好んでいる)は、ラグジュアリー界の現状を打破し、エッジの効いたファッションで次世代の消費者を獲得してきた。
先進性についていえば、バレンシアガは、ラグジュアリーブランドのなかでもいち早くメタバースに進出している。フォートナイトのプレイヤー向けにサイバーファッションをリリースするとともに、同社とのコラボで、実世界でも「Balenciaga x Fortnite」コレクションを展開している。
初動での成功を受け、シャルビCEOはメタバースにさらに力を入れる構えであり、すでにメタバースに特化したビジネスユニットを組織した。