ビジネス

2022.01.17

米国の「大退職時代」に商機見出すスタートアップCareer Karmaの挑戦

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企業との提携を拡大


Career Karmaは、学校から生徒の紹介料を得ており、この紹介料が同社の収益の約90%を占める。学校側は、Career Karmaが運営する生徒のコミュニティで露出を高めるため、コンテンツの掲載料や制作料を同社に支払っている。「我々は、あらゆる職業トレーニングの窓口になりたい」とハリスは話す。

現在、Career Karmaは、受講者向けに就職フェアや勉強会などのコミュニティ機能を追加している。学校向けには、データを活用した予測モデルを構築し、どの学生がプログラムを修了する可能性が最も高いか、特定のタイプの学生がどのようなプログラムに興味を示すかといった分析を提供しようとしている。

今回の資金調達の最大の目的は、学生と学校のマッチング機会を拡大させることにある。Career Karmaは、2Uなどの大学のオンラインコースを提供するエドテック企業3社と提携した。これにより、同社はブートキャンプだけでなく、様々な期間のトレーニングプログラムを学生に斡旋することが可能になる。

ハリスは、企業が従業員に新たなスキルを習得させ、新たなポジションを目指すことを奨励する上で、Career Karmaを活用することを期待している。同社は、既に匿名のラグジュアリー系の小売業者と契約を締結しており、2022年にはさらに10社との提携を目指している。

「今後は従業員の教育コストが下がり、将来的には政府や慈善団体、雇用主が全額を負担するようになるだろう」とハリスは述べた。

翻訳=上田裕資

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