庵原保文 ヤプリ代表取締役CEO
手を止めない、動き続ける
創業してからの2年間は相当に苦労しましたね。お客さんは何社かあっても、「上場」という言葉を使うのが恥ずかしいくらい、全然成長しないんです。具体的には、売り上げが月に100万円くらいしかなくて、零細企業ともいえない状況でした。それでも、ノーコードのアプリ開発プラットフォームというプロダクトの力を信じて、動き続けた。僕は、忍耐力がめちゃくちゃ重要だと思っているんです。ダメでも諦めずに、機能開発を続けたり、いろんな業界の人やお客さんに会いに行ったりして、とにかく手を打ち続けた。その途中で、ようやく「ここだ」といえるコアカスタマーの領域を見つることができたんです。起業は諦めなかった人が勝つ。
小泉文明 メルカリ取締役会長
自分たちが何のために事業をやっているのかを伝える続ける
いろんな会社の立ち上げにかかわってきましたが、上場するような会社の経営者は一様にビジョンが大きい。そして、それをみんなに伝播させて、共感の輪を生んでいます。その熱量が大事です。経営者から出る熱量が落ちてしまうと、組織が萎縮したり、夢を信じない人たちが増えたりしてしまう。伝えることを経営者がやらないと、誰も会社のビジョンやミッションを感じることはできない。伝えるパワーやストーリーが共感を生んで、社員がモチベートされて、それがプロダクトのようなアウトプットになる。メルカリも、初期の頃は毎週のように全社会議などで自分たちが何を大事にしているのかを伝えて続けてきました。
佐渡島隆平 セーフィー代表取締役社長CEO
夢を語り、巻き込み、やりきる
創業してから最初の3年半はものすごく苦しくて、暗中模索するなかで経営をしてきました。僕らのクラウド録画サービスは、クオリティの高い映像をセキュアな環境で気軽に見られるのですが、当初はセキュリティやクオリティが大事なんですといくら訴えても、なかなか理解してもらえなかった。それは、監視カメラといえば防犯という用途が当たり前だったからです。それでも、プロダクトの可能性を信じて、いろんな仲間を巻き込むことで、例えば建設業の方たちは、きれいでクリアな映像だからこそ、現場の施工管理に利用できると、新しい用途を生み出してくれた。お客さんやパートナーと一緒になって突き進んでいくことが大事なんです。