ウィーンを拠点とするGoStudentは、プロサスが主導し、ドイツテレコムやソフトバンク・ビジョン・ファンド2、テンセント、ドラゴニア、レフト・レーン・キャピタル、Coatueらが参加した今回のラウンドで34億ドルと評価された。
GoStudentは、6月に2億4400万ドルを調達し、それまでの1年間で毎月の家庭教師セッションの数を以前の10倍の150万回に増やしたと述べていた。
GoStudentの共同創業者でCEOのフェリックス・オズワルド(Felix Ohswald)は、「アメリカの家庭に、オンラインのマンツーマン指導やグループレッスンを手頃な価格で提供する事業には、大きなチャンスが広がっている」と話している。
米国の家庭教師市場では、SATなどの標準テストの指導が大きな割合を占めているが、英語、数学、科学のほか、プログラミングなどの指導にもチャンスがあるという。
現在26歳のオズワルドは、インドへの進出は視野に入れていない。インドでは、最も価値が高いとされる教育系ユニコーンのByjuやUnacademyなどの競合との厳しい競争が予想されるからだ。また、昨年から教育テクノロジー分野の締め付けを開始した、中国も進出先の候補から除外している。
GoStudentは、9月に保護者と学校をつなぐアプリを運営するFox Educationを買収した後、K12に特化した教育サービスやコンテンツ企業のさらなる買収を計画している。オズワルドによると、教育市場は断片的だが、GoStudentは、ドイツですでに100万人の保護者に利用されているFox EducationのSchoolFoxアプリのような製品を国際的に拡大し、自社の家庭教師サービスとつなげる可能性があるという。
オズワルドは、前回調達した2億4400万ドルの資金の大半を、今でもバランスシート上に維持しており、今後も潤沢な資金を保有し続けることになる。「今回の調達は、当社の資金燃焼率が高いからではなく、調達を実施するための勢いがあったことを示している。さらなる買収を検討する場合も、当社には十分な余裕がある」と彼は語った。