投機的アセットに投資するのは、熱気球に乗るようなものだ。最高到達点からの眺めはすばらしい。しかし、高温の空気以外に自分を支えるものが何もないと気づいてしまったら、落下する前にさっさと遊覧飛行を切り上げたいと思うだろう。残念ながら、投機に関するかぎり、いったん上がったものはたいてい、やがて下がる定めにある。
一例としてVoxは、ビットコインの価値がいかにイーロン・マスクのツイートに強く影響されているかを示す「マスク効果」を見事に図示した。ひとりの人物のツイッターアカウントが、あなたの投資の価値に対して絶大な影響力をもっていると聞いて、不安を抱いたあなたは正しい。気まぐれにコロコロ変わる特定個人の意見に、投資の価値を委ねるのは、筆者にはとてつもないリスクに思える。
投資すべきか、せざるべきか……
暗号通貨に投資するかどうかを判断する前に、ジェットコースターに乗る覚悟があるかどうか、自分に問いかけるべきだ。ビットコインが30%下落した日についてはすでに述べた。銀行口座の預金が、ある日いきなり30%も減るなんて、想像できるだろうか? そんなことを考えただけでジンマシンが出るという人は、暗号通貨の投資には向いていないかもしれない。