カメラマンが見た、「いつもと違う」羽生結弦とオリンピック

Photo by Yohei Osada/AFLO SPORT


3. 宇野昌磨選手の団体キス&クライとメダリスト会見で見せた「優しさ」



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そして、宇野選手。

団体SPでは絶大な信頼を寄せるコーチ、ステファン・ランビエール氏のスイス出国前の新型コロナウイルス検査陽性による北京入り遅れに見舞われながらも、自己ベストを3シーズンぶりに更新。ネーサン・チェン選手に次いで2位に入る会心の演技を見せてくれました。

その後、ランビエールコーチも無事合流し、4日後に行われたシングルSPでまたもや自己ベストをマークして3位に。フリーでは高難度のプログラムにミスはあったものの、銅メダルを獲得し、平昌五輪での銀に続き、堂々2大会連続のメダリストとなりました。
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メダリスト会見で、団体時のコーチ不在というピンチに、代わりにリンクサイドに着いた出水慎一トレーナーについて、彼らしいユーモアを交えながら語る場面がありました。「出水さんにとって一生の思い出になったと勝手に思っていて、良かった」「世間には見えていないけれど、支えてくださっている方はたくさんいる」と。

どんな時でも常に自分の置かれている環境に気を配る、宇野選手の心の大きさを感じました。

鍵山選手同様、団体でのよい雰囲気が個人のショート、フリーにもつながったのではないでしょうか。2月20日に行われるエキシビションでは、プレッシャーから解放された選手たちが一体どんな演技、表情を見せてくれるのか、とても楽しみです。



長田洋平◎アフロスポーツ所属カメラマン。1986年生まれ、東京都出身。早稲田大学教育学部卒業後、2009年にアフロ入社。スタジオアシスタントを経て、2012年よりアフロスポーツ。夏冬オリ・パラ、サッカーW杯と経験を重ね、車椅子バスケを題材としたスポーツドキュメンタリーにも力を入れている。


高橋誠◎アフロ所属。1977年生まれ、北海道出身。五輪取材は今回の北京で8回目。その経験を活かし、自身での撮影に加え、現地デスク業務もこなす。

編集=宇藤智子

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