ライフスタイル

2022.01.16 11:00

チバソム初の姉妹リゾート「ズラル」が追求するウェルネスのあり方


──ズラルでは、中東のアラブ・イスラム伝統医療(TAIM)を取り入れるそうですね。

はい。ベースとなっているのが、11世紀に書かれたアラビア人医学者イブン・シーナーの「医学典範」です。それは、良い食事、エクササイズ、休息を考え、自然に頼った療法です。名前こそ違うものの、私たちがタイで行っている療法と、多くの共通点があります。その二つを融合させてズラルで提供します。

中東の人々のルーツは遊牧民で、その独自の食生活はとても健康的でした。例えば、伝統的に飲まれてきたラクダのミルクは、牛乳の10倍もの鉄分がある。しかし、石油や天然ガスが発見された50〜60年ほど前から、人々の生活は欧米化し、今はスーパーマーケットで牛乳を買うようになりました。カタールの人たち自身も、まだ伝統的で健康な食生活の大切さに気づいていない。それを周知していきたいと思っています。


チバソムで提供されている「Cleansing Diet Set」

──今後の展開をどのように考えていますか?

コロナ禍で総合的な健康がこれまで以上に鍵になってくると思います。共通の理念を持てる人となら、他の国に展開することもありうると思います。

私がこれまで追求してきたウェルネスは、教育でもあります。ズラルでは、子供と親の教育を同時にしていける「ファミリーウェルネスセンター」をつくる予定です。家族で一緒に様々なウェルネスについて学び、時には親はスパに、子供たちは遊びながらサステナブルについて学ぶこともできるそして、1日の終わりには、健康的なディナーを家族で一緒に食べる、というような。コロナ前よりも旅行が難しくなるかもしれないので、家の居間でできる、週に一回のオンライン教室なども考えています。

──ご自身の健康は、どのように管理されていますか?

一週間に計40キロ、ウォーキングかジョギングをしています。運動だけでなく、回復も大切ですから、5日運動して、2日休むようにしています。眠りの長さと深さも、体の調子を整えるためにとても大切ですね。食事も、チバソムで行っている食事の考えを取り入れているので、とても健康ですよ。

文=仲山今日子

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