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2022.01.06 15:00

中国センスタイムの株価が上場1週間で2倍に、米制裁に負けず

Photo credit should read LONG WEI/Future Publishing via Getty Images

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中国のAI(人工知能)テクノロジー企業「センスタイム(商湯科技)」の株価は、先週の香港市場での上場以来、ほぼ2倍に上昇している。これにより、同社の共同創業者で27%の株式を保有する筆頭株主の湯暁鴎(Tang Xiaoou)教授は、保有資産を約20億ドル増加させている。

センスタイムの株価は、12月30日の上場以降に80%以上上昇している。1月5日時点で、湯教授の持ち株の価値は約60億ドルに達し、上場初日の約40億ドルから大きく上昇した。

米国の財務省は12月10日、センスタイムを中国の軍産複合企業のリストに加え、米国人の投資を禁止したが、同社の株価は上昇を続けている。米国は、センスタイムが開発した顔認識ソフトウェアを、中国政府が新疆ウイグル自治区のウイグル族を識別するために使用していることを理由に、同社への投資を禁止した。

センスタイムは、ソフトウェア・プラットフォームで収益の大半を上げており、同社のソフトウェアは、企業のワークフローのデジタル化や自動化に用いられている。中国政府は同社のソフトウェアを使って、都市のデータをリアルタイムで把握し、道路の損傷や交通渋滞の低減に役立てている。

センスタイムのテクノロジーは自動運転のAI技術や、医療分野でも利用されている。

センスタイムの都市向けAIソフトウェアプラットフォームの収益は、2020年上半期に前年同期比240%増の7億8630万元(約140億円)に達し、ビジネスソフトウェアプラットフォームの収益も60%増の6億4710万元に達していた。

膨大な生データを迅速に分析するAIの処理能力は、ヘルスケアやEV(電気自動車)、インフラなどの分野で利用されている。センスタイムは、湯教授が情報工学を教えている香港中文大学の学者チームによって設立された。

同社の目論見書に引用されていたFrost & Sullivanのデータによると、中国のAIソフトウェア市場は、世界の主要市場の中で最も急速に成長しており、2025年には1671億元の規模に達すると予想されている。

編集=上田裕資

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