──新規事業を成功させる上で意識されていることは何でしょうか？
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「誰にコミットさせるか」です。
よく大企業では新規事業立ち上げ時に外部人材を登用して責任者に据えるというパターンがあると思いますが、我々は絶対に社内人材から責任者を登用します。
今急成長しているGoodpatch Anywhere（フルリモートのデザインチーム）、ReDesigner（デザイナー向けキャリア支援）の責任者は、過去にあった組織崩壊の時にも逃げずに会社にコミットしてくれた古株社員です。
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彼らは新規事業経験が豊富なわけでもないですが、彼らがコミットしてくれているからこそ事業が成長しています。
──なぜそこまで社内人材にこだわるのでしょうか？
「能力値よりもコミットメント」。
新規事業においてはこれが成功の絶対条件だからです。
グッドパッチCEO 土屋尚史 （提供＝DIMENSION NOTE）
表層的なテクニックは新規事業の成否にあまり関係がありません。これは起業も同じですが、テクニックよりも貪欲に学んで成長し続けられる人材、「諦めない」人材が最後は成功します。
逆に、テクニックがある人を外から招いたとしても、覚悟が決まっていない人は苦しい状況になるとすぐに逃げ出してしまいます。
私自身、デザイナーとしての経験が無いのにも関わらず、UI/UXデザインの会社をここまで成長させることができました。実体験を伴って「能力値よりもコミットメント」が重要であると確信しています。
自分事として会社のことを考えられる人材。ちょっと苦しい状況になったとしても歯を食いしばって逃げない人材。
そんな人材を育て、責任者に抜擢するのが新規事業立ち上げのポイントだと考えています。
──今後の御社の展望についてお聞かせください。
大きな成長戦略はやはりデジタルトランスフォーメーション（DX）の牽引役になること。
昨今はあらゆるところでDXという言葉が使われていますが、グッドパッチはDXという言葉が流行るずっと前からデジタルトランスフォーメーションに求められるサービスを展開し続けてきました。
我々の強みは上流の戦略・コンセプト作りと、ユーザーに使っていただける下流の最終的プロダクト作りを両方高いクオリティで実行できること。最終的にユーザーに使い続けてもらえるプロダクトを作れないと意味が無いDXにおいて、非常に大きな競争優位性になっています。
今後もこの我々の強みをさらに拡大し、より高いクオリティのサービスを提供していきたいと思います。
特に目下、一番大きなチャレンジとしては「行政のシステム」のUI/UXデザインを手がけること。現状は課題の多い行政のシステムのUI/UXデザインを改善することができれば、国全体の生産性を高めることができ「デザインの力を証明する」ことができるでしょう。
今、一気にその流れが来ていますので、多くの方に使われるサービスのUI/UXデザインを手がけて、しっかりとパフォーマンスしていきたいと思っています。
