ビジネス

2021.12.30 10:00

新規事業の責任者に求める、「能力値」よりも重要な条件|グッドパッチ 土屋尚史 #4

グッドパッチCEO 土屋尚史 (提供=DIMENSION NOTE)

グッドパッチCEO 土屋尚史 (提供=DIMENSION NOTE)

「デザインの力を証明する」をミッションに掲げ、デジタルトランスフォーメーション(DX)に欠かせないUI/UXデザインのリーディングカンパニーとして存在感を高め続けている株式会社グッドパッチ。2020年には東証マザーズ上場も果たした。そんな同社を牽引する代表取締役社長/CEO 土屋尚史氏に、起業家にとって重要な素養、成長事業の創り方などについてDIMENSIONビジネスプロデューサーの伊藤紀行が聞いた(全4話中4話)

第一話「離職率40%超え」を立て直した原動力|グッドパッチ 土屋尚史 #1
第二話グノシーのUIデザイン担当に抜擢 それを可能にした「運」のつかみ方|グッドパッチ 土屋尚史 #2
第三話「ナレッジの循環」を社内の最優先目標にする理由|グッドパッチ 土屋尚史 #3


──御社はデザインのクライアントワークのみならず、様々な自社プロダクトを開発されています。いわゆる「受託」と「自社プロダクト」を両立させる秘訣をお聞かせください。

グッドパッチは一つの事業だけでなく、事業ポートフォリオで勝つ会社にしたいと創業当初から考えていて、常に私の頭の中にはメイン事業以外の新規事業イメージがたくさんあります。結果として毎年一個は必ず新規事業を立ち上げてきました。

やはりクライアントから依頼された仕事だけをやっているのと、実際に自社で事業を立ち上げて運営をするのとでは得られる経験値が違います。相乗効果があると判断しているからこそ、複数事業を立ち上げているのです。

新規事業に外部人材は使わない


──新規事業を選定する際に気をつけているポイントがあればお聞かせください。

会社全体のビジョン・ミッションに繋がった事業であること。これが最も重要です。

極端な話をすると、いくら儲かるからと言って「タピオカ屋さんを始めます」という意思決定はしません(笑)。マーケットが大きいあるいは儲かる、というロジックで意思決定をしないということです。

経済合理性だけを見ると意義が不明確な場合があります。それでも、社会的に見てグッドパッチがやる意義があると思えばやる。「デザインの力を証明する」というミッションに繋がるのであればやる。これが私のシンプルな意思決定ロジックです。
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文=伊藤紀行 提供元=DIMENSION NOTE by DIMENSION, Inc. 編集=露原直人

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