CEOになる前は自身もマーケターだったチェプケマは、15年以上のB2Bマーケティング経験をもつ。彼女が重視するのは、会話に基づくリアルなブランド構築、女性のリーダーシップ、強固な社内カルチャー、そして「アルゴリズムよりもオーディエンスを重視するコンテンツマーケティング」だ。
アンプリファイド・マーケティングこそ次世代のマーケティングだと、チェプケマは言う。その根幹は、マーケティング戦略の中心に「会話」を位置づけ、専門家の視点を、多数のチャネルを通じて増幅させることにある。
「話題になることを祈りつつ、ブログに投稿してはアルゴリズムに差し出して消耗するよりも、シンプルに会話から始めた方がいい。それを記録して、情報豊富な音声・動画コンテンツとして公開し、さらに最大限に利用しつくす。他のフォーマットやチャネルでアンプリフィケーションを実施し、リーチを拡大して、投資対効果(ROI)の総和を増加させるのだ」と、チェプケマは述べる。
情報豊富で価値が高く、エンゲージメントを生み出せるコンテンツを、すべてのチャネルでコンテンツマーケターが活用するためのアドバイスとして、チェプケマは次の5つのステップを推奨する。
1. フォーマルであれインフォーマルであれ、会話を行う。
2. 会話を記録し、シェアする。
3. 他の複数チャネルで最大限に利用する。
4. 測定し、振り返る。
2. 他の目的に再利用する。
シャンプーのボトルに書かれているように、泡立て、洗い流し、繰り返すのだ。
「アンプリファイド・マーケティングの強みは、コンテンツマーケターの負担が軽減するだけでなく、ブランドとオーディエンスのあいだの有意義な関係の構築に貢献し、結果として会話が増え、売上が増加することだ」と、チェプケマは言う。
アンプリフィケーションは未来の戦略のように思えるかもしれないが、実はそうではない、とチェプケマは付け加える。セールスフォース、ドリフト(Drift)、ペイパル、ハブスポット、キャタピラー、ゴング(Gong)などのブランドは、すでにアンプリファイド・マーケティングを利用したコンテンツマーケティングの取り組みを進めている。