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2021.12.23

米コスメ専門店セフォラ、有色人種の創業者支援プログラムに注力

Getty Images

米コスメ専門店セフォラは2021年12月10日、同社が開催するブランド・インキュベーター・プログラム「Sephora Accelerate」に関して、2022年度に参加するブランド創業者たちを発表した。

セフォラが運営するSephora Accelerateでは、将来を有望視されている新進コスメブランドを対象に、メンターの紹介や販売面の支援、資金調達の可能性模索、投資家の仲介といったサポートを行っている。

美容業界のインクルージョン(包摂性)推進に注力しているセフォラは、2022年のAccelerate参加者として、BIPOC(Black, Indigenous, and People of Color:黒人、先住民、有色人種の総称)のブランド創業者10人を選出した。

セフォラのスキンケア&ヘアケア・マーチャンダイジング担当シニアバイスプレジデント、プリヤ・ヴェンカテシュ(Priya Venkatesh)は、「どのようなバックグラウンドであろうと、ブランド創業者が、ビジネスの成長と成功に必要な機会とリソースを入手できることが重要だ」と述べた。Sephora Accelerateに参加した創業者のブランドは、プログラム終了後、セフォラで自身の商品を販売することができる。

BIOPOの創業者に力を入れるセフォラ


ヴェンカテシュは、独占インタビューで次のように述べた。「セフォラはSephora Accelerateを通じて、ブランドの成長を真に加速させるうえで必要な、メンターによる長期的指導や、市場参入と規模拡大の機会を提供することを約束している。このプログラムは、誕生まもないブランドが知名度を向上させ、自立して安定した経営の下で、財務的に存続できるようになっていくための足掛かりだ」

ブログラムに参加する起業家たちが立ち上げたブランドは、メイクアップやヘアケアなど、多岐にわたる商品を扱っている。今回は、初めてフレグランス・ブランドも参加した。

セフォラは2021年にこのプログラムを刷新し、参加者を有色人種のブランド創業者に絞った。これは、すべてのビジネス分野における公平性実現を目指すセフォラのより大きな取り組みであり、「15%プレッジ」(アパレルや美容の小売店の棚のうち15%を、黒人が展開するブランドの商品に提供するムーブメント)の一環だ。
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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